Quantcast
Channel: 読書日和
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1166

感想と書評

$
0
0
読んだ小説などの本をブログで紹介する時、代表的なものに「感想」という書き方と「書評」という書き方があります。
分かりやすい例では、ある文章に対し「この表現が面白い。読んでいてワクワクする」とするのが感想、「この面白さはこの作家の他の作品にもよく見られ、⚪⚪という作家の表現にも通じるものがあり~」などとするのが書評です。
読んだ時の率直な思いを重視するのが感想、その作家の他の作品や他の作家との比較をしたりしながら本を評価するような形を取るのが書評という違いがあります。

ブログやツイッターなどを見ているとたまに「感想」よりも「書評」のほうが上だと主張する人を見て驚くことがあります。
私は感想と書評を「同格」に扱っています。
どちらの方が優れているというものではなく、書き手による書き方の違いだと思います。

ネットには感想寄りな記事もあれば書評寄りな記事もあり、どちらも一つの記事として同格の存在で、ネットでその本のことを調べたい人の好みによってどちらかを選べば良いことです。
これを書き手が「感想」よりも「書評」のほうが上だ、などと言うのは驕り高ぶりが甚だしいと思います。
私はこのような発言をするようになると年齢に関係なく「老害」の始まりだと思います。
他の人が書いている記事を見下さなければ自身が書いている記事をネットに公開できないようでは老害ここに極まれりな状態です。

私は読んだ小説の紹介記事を書く時は感想と書評両方の要素が入ることがほとんどです。
読んでいる時にある部分を面白いと感じれば「面白い」と書き、その表現がその作家の他の作品にもよく見られたり、他の作家の表現にも通じるものがあると感じればそのように書きます。
これが小説を読んだ時にその小説に対して持つ印象の自然な姿だと思います。
商業用に「お金を払うからどちらかの要素だけで書いてくれ」と指定されたのでもない限り、無理にどちらかの要素を排除する必要はないです。
なので普段記事を書く時の書き出しに置いている「-----感想-----」を「-----書評-----」にしても良いのかも知れないですが、私は語感の好みで「書評」より「感想」のほうが格式張っていなくて良いかなと感じているため、一貫して「-----感想-----」にしています。

感想と書評のどちらを名乗るか迷う時は言葉から感じる印象が自身に合う方を選ぶと良いかも知れないです
そして感想を名乗る記事に書評の要素が一文字もあってはいけないという決まりはなく、書評を名乗る記事に感想の要素が一文字もあってはいけないという決まりもないです。
書きたいように書き、ブログを楽しむのが一番だと思います。

Viewing all articles
Browse latest Browse all 1166

Trending Articles