Quantcast
Channel: 読書日和
Viewing all 1166 articles
Browse latest View live

「毛利元就 第十五回 涙のうっちゃり」

$
0
0
今回ご紹介するのは大河ドラマ「毛利元就 第十五回 涙のうっちゃり」です。

-----内容&感想-----
毛利家の当主、幸松丸(こうまつまる)が鏡山城の戦がもとでわずか9歳で亡くなり、幸松丸の曽祖父(元就の祖父)の福原広俊は孫の毛利興元(おきもと)、ひ孫の幸松丸を亡くした悲しみから髷(まげ)を切り「出家する」と言います。
元就は「元就には母上がおった。5つで死なれては何も覚えてはおらぬ。昔、元就には父上がおった。10(とお)で死なれては、ぼんやりとしか思い出せぬ。姉上や兄上もおられた。みなこの元就を残して死んでいかれた。じい、今また、元就に昔じいがおったと言わせたいのか」と言い懸命に引き止めます。
すると筆頭重臣の志道広良(しじひろよし)がやって来て大内が戦の準備を進めていると言い、鏡山城で尼子経久(つねひさ)に敗れた今、今回は大内義興(よしおき)自ら陣頭指揮を取る噂もあると言います。
さらにただちに家督を継ぎ、毛利家当主として来るべき戦に備えると亡き殿(幸松丸)の御前に誓ってくれ、毛利の直系は元就殿しかいないと言います。
広良が広俊に「この大変な時に、元就殿をともに支えていって下されますな」と言うと広俊は切った髷を見ながら「早まってしもうた」と言い、出家を思い留まってくれます。

雪(亡き興元の正室で幸松丸の母)も元就に「幼き殿のご無念を晴らすためにも、ただちに毛利家当主になって下され」と言います。
これを見て雪は元就の異母弟の相合(あいおう)元綱より元就のほうが当主に相応しいと思っているのが分かりました。

相合(元就の亡き父、広元の側室)の館に尼子家重臣の宇山久兼(ひさかね)がやって来て、尼子家から尼子国久(経久の次男)の次男、豊久(経久の孫)を元綱の養子に迎えないかと言います。
久兼は経久は元綱を誰よりも買っておられると言い相合は「ありがたき幸せにござります」と言いますが、これはどう見てもお世辞なのを気づかないものかと思いました。
さらに久兼は尼子から形だけの養子を迎え実際に毛利を動かすのは元綱、重臣の桂広澄(ひろずみ)、重臣の渡辺勝(すぐる)だと言いますが実際には経久に良いように利用されるのではと思いました。

久兼が帰った後広澄は庭で弓矢を持って佇んでいる勝に声を掛けます。
勝はお家の行く末、家督争い、天下など、政(まつりごと)は闇で自身の性には合わないと言います。
広澄は「闇というものは、必ず明ける。むしろ我々は、闇を明けさせるために力を尽くしておる」と言いますが勝は経久の政に取り入れられるのは本意ではないと言い、養子を迎えるのに賛成するのを餞別として広澄と手を切ります。

尼子から養子の話が持ちかけられたことについて郡山城で評定(ひょうじょう)が開かれ、雪は元就という人がいながらなぜ他家から養子を迎える必要があるのだと怒ります。
広良は養子など迎えては尼子の意のままに操られると言い、まさにそのとおりだと思いました。
広俊も養子などいらないと突っぱねなされと元就に言います。
しかし元就はそう容易くはいかないと言い、元綱、広澄、勝は養子に賛成なのだなと尋ねます。
広澄は元就殿では困るというわけでは決してないが、今尼子に逆らうのは何よりも恐ろしいことで、近隣の国人衆は皆尼子に付いているため皆を敵に回すことになると言います。
元就もそれを思うと自身が容易くは家督を引き受けられないと言い、まだ態度を決めていない重臣の井上元兼は別として雪、広良、広俊は自身に家督を継げと言っているため家中が真っ二つだと言います。
「かような時こそ、皆が心を同じゅうせねばならぬ。わしが家督を継いでも、養子を迎えても、皆の気持ちは二つに割れる。わしはそれが恐ろしゅうてならぬのじゃ」
元就が家中の団結を重視しているのがよく分かる言葉でした。
尼子から10日以内に返事をするように言われているため最終的にどうするかは7日後の評定で決めることになります。
そしてこの評定で広良が病気で倒れます。

猿掛城に戻った元就は物凄くやる気のない声で美伊(みい)に「あー、どうしてよいか分からぬ」と言い、評定でのしっかりした声との差が面白かったです。
美伊は「じれったい!いつまでそうやってしおしおと同じことをぼやいておられますのじゃ」と言い、「殿が当主におなり下され。殿から千代寿丸(ちよじゅまる)へと家督を譲り渡すが道理。以上にござります」と言い話を終わらせようとしていてさすが美伊だと思いました。
元就が経久に逆らえば恐ろしいことになると言うと美伊は「尼子の叔父上はもう年ですゆえ、そのうち死にましょう」と言います。
さらに元就が家臣の分裂は目に見えていると言うと「養子でも殿でも、どっちみち分裂するなら、殿が家督を継ぐ!考えるほどのことではござりませぬ!」と言い、これも美伊らしいと思いました。
元就が「美伊は短気で強い女子じゃ」と言うと「はい、腰の引けてる夫を持つと女は限りなく短気に、強うなりまする!」と言っていてこの掛け合いは面白かったです。
しかし元就は母は違ってもたった一人の弟だから元綱と敵になりたくはないと言い養子を迎える方に考えが傾きます。

井上元兼は自身の家臣達にこの家督争いはどう考えても元就の負けで養子が入ってくると言います。
家臣が「いかがされます。今さら桂達にすり寄るというわけには」と言うと元兼は「すり寄る。強い方に付くことは恥ずかしいことではない」と言い、この変わり身の早さは凄いなと思いました。
「男は二枚も三枚も舌を持ち、それを悟られずにいかに渡り歩くかじゃ」と言い、さらに「ゆえに、土壇場で元就が勝ちそうになったらすぐに元就に付く」と言いやはり曲者だと思いました。

評定の3日前、元就は元綱を呼び二人で話し合い、元就が養子を迎えることに決めたと言うと元綱は驚きます。
元就は「わしはな、所詮当主の器ではない。されどな、尼子の好きにされては先祖に申し訳がない。養子を迎えて尼子の顔を立て、実は、兄弟二人で毛利を動かすのが一番じゃ」と思いを語ります。
元綱は自身が恥ずかしいと言い、心のどこかでいつも兄上と張り合っていた、兄上は正室の子で自身は側室の子という思いからか、兄上には負けたくないと思っていたと心の内を語ります。
「家のためとあらば当主の座にもこだわらぬ兄上に、元綱、心が洗われる思いにござりまする」と感動します。

評定の前夜、病気で倒れていたはずの広良が元就の前に現れ、元就が体は大丈夫なのかと聞くと「仮病にござる」と言います。
元就が養子を迎えることにしたと言うと広良は元就に家督を継いでもらいたいと言い、何と広良は仮病を使っている間に室町幕府とつなぎを付け、「元就の家督を認める」と書いた御内書(ごないしょ)を貰っていました。
当時室町幕府の力は弱まっていましたがそれでも幕府のお墨付きの威力は絶大です。
広良は「毛利元就こそ、名将の器。何人たりとも、代わりにはなりません」と言い、この場面は音楽も素晴らしくて胸が高鳴りました
元就が「わしはな、わしは、元綱と心を合わせて進みたいのじゃ。小さい頃より、身寄りのなかったわしが、たった一人の弟と心を一つにする嬉しさ、分かるか?」と聞くと広良は「よお、分かりまする。されど、毛利を救うのは、元就殿しかおらん。元綱殿では、毛利は滅びます」と言い、元就は悲しいながらも覚悟を決めた表情をしていました。

迎えた評定当日、元就は「わしが家督を継ぐことに致す」と言い元綱は驚愕して「お待ち下され!」と言います。
すると広良が「幕府のお墨付きじゃ」と言い御内書を見せ、元就が毛利本家の郡山城に迎えられることが決まります。
「毛利家当主、毛利元就の誕生です」というナレーションがとても印象的でした。


相合元綱(画像はネットより)

しかし元綱が憎しみに満ちた表情で元就を見ていたのも印象的でした。
その夜元就は「元綱は力を貸してくれるじゃろうか。たった一人の弟を裏切った兄ゆえ、いかが致したらよいか。どうしてよいか分からぬ」と心を痛めていました。


今回は広良が元就に家督を継ぐように説得した時の場面が圧倒的に良かったです。
「毛利元就こそ、名将の器」の言葉とともに一気に音楽がドラマチックになり胸が高鳴り、元就こそ当主に相応しいという思いが強く湧きました。
しかし土壇場で元綱を騙すことになったために元綱の元就への憎しみは凄まじいものになりいよいよ兄弟の激突の時が迫ります。
静かに決着を見届けたいと思います。


各回の感想記事
第一回  妻たちの言い分
第二回  若君ご乱心
第三回  城主失格
第四回  女の器量
第五回  謀略の城
第六回  恋ごころ
第七回  われ敵前逃亡す
第八回  出来すぎた嫁
第九回  さらば兄上
第十回  初陣の奇跡
第十一回 花嫁怒る
第十二回 元就暗殺指令
第十三回 戦乱の子誕生
第十四回 巨人とひよっこ

エリザベト音楽大学 Autumn Concert

$
0
0
10月21日、広島県広島市のエリザベト音楽大学のザビエルホールで行われた「Autumn Concert」を聴きに行きました。
Autumnは秋のことです。
エリザベト音楽大学で主科、副科で作曲を専攻している有志の学生7人の作品を披露するというコンサートで、学生オリジナルの曲を聴かせて頂きました
それぞれの曲に書いた一言感想は曲の予備知識なしで聴いた時に持った印象です。


-------------------- エリザベト音楽大学 Autumn Concert --------------------



「MEMORIES」
テナーサクソフォン(サックス)が三年生の桐本萌絵さん、ピアノと作曲が四年生の有留純さん。
この曲は過去に過ごしてきた日々(想い出)をテーマにしています。
ゆったりとした曲でピアノは力強い印象を持ちました。
このコンサートは一曲ごとの楽器の数が少な目なのでフルオーケストラの音楽を聴く時よりもそれぞれの楽器の音が分かりやすいです。




「Past and Present ~過去と現在~」
フルートが大学院一年生の善村早紀さん、ピアノが大学院一年生の山下雄士さん、作曲が有留純さん。
写真のように曲によってはピアノ演奏者の横に楽譜をめくる人が控えます。
この曲は愛する人や国を守るために命を落としていった兵士や、戦後次世代のために生きた者達の未来に対する「想い」、そして今の私達は先人達の目からはどう映るのかの二つをテーマにしています。
暗く、悲しく、物寂しい印象を持ちました。




「秋の散歩道」
アルトサクソフォンが四年生の進正裕さん、ピアノと作曲が四年生の廣川由香子さん。
今回私が注目していたのが廣川由香子さんで、この方は10月27日にエリザベト音楽大学で行われる第77回定期演奏会でピアノの演奏をされます。
エリザベト音楽大学交響楽団によるフルオーケストラで演奏し海外からヴァイオリン奏者も招くかなり本格的なコンサートで、そこでピアノ奏者を務められるのは実力があるからだと思います。



演奏のプログラムや作曲家プロフィール、曲目解説などが書かれた冊子の中で廣川由香子さんは「秋の散歩道」について次のように書いていました。

-------------------------
1楽章
この曲は雨をイメージして作った曲です。
私は昔雨の日が好きではなかったのですが、最近雨の音を聴くことや、雨の中の景色を見ることが好きになってきたので、雨の日の道を歩くワクワクした気持ちを表現しています。

2楽章
この曲は静かな夜をイメージした曲です。
ゆっくりと静かに曲が始まり、次第に旋律が動いて最後には急激に盛り上がり、曲が終わります。
最後のピアノの音は星のきらめきを表現しています。

3楽章
この曲は休日の晴れた朝のさわやかな始まりをイメージした曲です。
休日の朝、散歩をしながらこれから何をしようかなあと楽しく想像する様子を描いた曲です。
-------------------------

私はこれを見て文章に好印象を持ちました。
曲目解説では武装した攻撃力の高い文章が目立っていた中で特に武装せずに自然体で曲について思いを書いているのが良いと思いました。
この自然体の雰囲気がそのまま演奏した曲にも表れていました。
1楽章はスキップするように軽く、2楽章はゆったりで、3楽章はやや力強い印象を持ちました。



演奏を聴いて第77回定期演奏会での演奏も聴いてみたくなり、チケットを買いました。
どんな演奏を見せてくれるのか楽しみです




「BLOOMING Ⅱ」
ヴァイオリンが三年生の浦川莉緒さん、ピアノと作曲が山下雄士さん。
「BLOOMING Ⅱ」はこの作品のタイトルではなく「BLOOMING」というプロジェクトで作った二曲目の作品で、即興性やエンターテインメント性に重きを置いているとのことです。
悲しさの中に迫力がありドラマチックさも感じる曲でした。




「低徊」
トランペットが二年生の清水佑一さん、ピアノが三年生の野村周平さん、作曲が二年生の清水日向さん。
一人の人間が進むべき場所を決めかねて惑いながら人生を歩む様子から着想を得て作曲されています。
荒野に立つ人が思い浮かぶような曲でした。




「秋景」
トロンボーンが一年生の村垣想人さん、ピアノが三年生の加々見祐典さん、作曲が三年生の西原拓海さん。
この曲では秋の侘しさと豊かさを表現しています。
とてもゆっくりどっしりとした印象を持ちました。




「残された教会」
ヴァイオリン(左)が二年生の手嶋祐里乃さん、ヴィオラ(中央)が三年生の串山夏菜さん、チェロ(右)が豊原薫さん。
この三楽器は三つともヴァイオリン属の楽器で、一番小さいヴァイオリンが一番音が高く、楽器が大きくなるにつれて音域が低くなっていきます。
この曲は戦時中ある街が爆撃を受け、奇跡的に被害を受けなかった教会と残された人々をテーマにした曲です。



悲しい曲で、終盤に盛り上がりがありました。
この曲の後15分の休憩になりました。




ザビエルホールはこのようなホールで、普段は学生達の演奏実技で使われているようです。
写真は開演前に撮りました。



写真中央やや下のドアから曲ごとに演奏者達が登場します。




「PO-33を用いたインプロビゼーション」
PO-33と作曲の西原拓海さん(写真一番右)。
PO-33はTeenage Engineering社のポケットミュージックシーケンサーで、演奏データを記録し再生することで自動演奏することができる装置です。
五人の協力を得て、この装置を使って楽器の音や日常の音などを録音して音楽をステージ上で作る実演をします。




ヴァイオリンの音の録音。




手で叩く太鼓のような楽器の録音。
太鼓を叩いているのは川上統専任講師(作曲)です。

ステージ上ではトラブルがあり、装置が上手く動かずに苦戦していて心配になりました。
しかし無事に録音した音を元に音楽を作れていたので良かったです。




「Dolly's Dream」
フルートが一年生の福田侑季乃さん、ヴァイオリンが浦川莉緒さん、ピアノと作曲が山下雄士さん。
12月21日、22日にJMSアステールプラザで行われる演劇作品「タカラジマ、マジ、タカラ」のトレーラー(宣伝用音楽)として作曲した作品です。
明るさの中に寂しさもある印象を持ちました。




「葉見ず 花見ず」
ヴァイオリンが串山夏菜さん、チェロが趙思嵐さん、ピアノが二年生の児玉梨緒さん、作曲が二年生の長谷川丈瑠さん。
「葉見ず 花見ず」とは彼岸花の別名で、花のある時期に葉がなく、葉のある時期に花がないという特徴に由来すると曲目解説に書いてあり、これは今まで意識したことがなかったので興味深かったです。
遥かな空、雄大な海が思い浮かぶ曲でした。






「組曲「世界」より」
〈Opening〉 〈Main field〉 〈Fashionable street〉 〈Mystery〉 〈Archenemy〉 〈The sea〉
ピアノと作曲の一年生の金森陽大さん。
組曲「世界」はある物語を表し、幻想的な雰囲気を目指したとのことです。
静かな音楽、明るい音楽、ひんやりとした音楽、速い音楽、ゆっくりな音楽、爽やかな音楽、不穏な音楽など様々な音楽がありました。




「映画:α」
ピアノが加々見祐典さん、作曲が西原拓海さん。
この曲は映画をイメージして作っていて、西原拓海さんが今まで鑑賞してきた映画のシーンを集めて音楽にしたとのことです。
同じ音を早いリズムで刻んでいたのと途中で穏やかな音楽になったのが印象的でした。




「STAINED GLASS ~彩色が施された結晶物を透過する光は多様性を持ち影を形成する~」
ピアノと作曲の山下雄士さん。
ステンドグラスの変容する光と影、時折見せる洗練された輝きを表現したとのことです。
ダイナミックな音楽でピアノを強く弾いていて、後半では不穏な音楽になっていました。


学生達の音楽、楽しく聴かせて頂きました。
作曲した人にとって自身の曲が演奏されるのは嬉しいと思います。
また演奏する人にとっても聴きに来た人達の前で演奏するのは胸が高鳴ると思います。
それぞれの人達にとって音楽家として貴重な経験になって良かったのではと思います


※「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT(エリザベト音楽大学卒業生の佐田晴菜さんと川本冴夏さんのコンサート)」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 大学祭」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。


※フォトギャラリー館を見る方はこちらをどうぞ。

※横浜別館はこちらをどうぞ。

※3号館はこちらをどうぞ。

最近音楽を求めていた理由

$
0
0
最近はよく音楽の演奏を聴いています。
演奏のコンサートを聴きに行ったのが「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT(エリザベト音楽大学卒業生の佐田晴菜さんと川本冴夏さんのコンサート)」「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」の記事で、クラシック音楽の流れている音楽喫茶に出掛けたらちょうど生演奏をしていたのが「一楽章f未完成 モンブランケーキとアイスコーヒー」「一楽章f未完成 ビーフカレーとヴァイオリン生演奏」の記事です。
10月だけで4回も演奏を聴いていて、明日も「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会(エリザベト音楽大学交響楽団によるクラシックコンサート)」を聴きに行きます。

ふとなぜ最近音楽を求めていたのかが分かりました。
「アンダスタンド・メイビー(上)」「アンダスタンド・メイビー(下)」(著:島本理生)を読んだのが関係していました。
この作品には恐ろしいほど強大な心理描写が練り込まれていて、読み進めている時も読み終わった時も気持ちがぐったりとしました。
島本理生さんがこの作品に自身の持つ全てを注ぎ込んでいたのがよく分かる大作でした。

その凄まじい作品の毒気に当てられていて、ぐったりした気持ちを和らげようとして音楽を求めたのだと思います。
そして頻繁に音楽を求めたのはそれだけ毒抜きに苦戦していたのだと思います。

音楽を求め始めた時はそのことには気づいていなくて漠然と音楽を聴きたい気持ちになっていました。
頭での理解が心が感じていることに追い付いていなかったのだと思います。
そういった状態になることがたまにあります。

ついに毒も抜けた気がするのでまた小説を読んでいきたいと思います。
そして音楽もこのまま聴いていきたいと思います
広島や山口など中国地方の音楽家の音楽をたくさん聴いてみたいです

エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会

$
0
0
昨日は広島県広島市のエリザベト音楽大学に「エリザベト音楽大学創立70周年コンサートシリーズ 第77回定期演奏会」を聴きに行きました。
このコンサートはエリザベト音楽大学交響楽団によるクラシックコンサートで、大学内にあるセシリアホールで行われました。
オーケストラ勢揃いでの物凄い演奏を聴かせて頂きました


-------------------- エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会 --------------------



こちらはエリザベト音楽大学のロビーの入り口です。




ロビーに椅子があるので開場するまで座って待っている人が何人もいました。




セシリアホールの建物の前で開場を待つ人達の行列が出来ていて驚きました。
定期演奏会は有名なのだということが分かりました。




この「エリザベト音楽大学創立70周年コンサートシリーズ 第77回定期演奏会」という看板に胸が高鳴りました
演奏への期待が膨らみました。




いよいよ開場になりみなさんセシリアホールの建物に入って行きます。




セシリアホールの建物2階からの撮影です。
1階ではチケットの当日券の販売と花束などのプレゼントの受付をしていました。




こちらがセシリアホールです。
写真は演奏が終わって帰る時に撮りました。
これだけある席がかなり埋まっていて老若男女問わず大勢の人が演奏を聴きに来ていました。




オーケストラ演奏の演奏者達の入場を待っています。
私は一番前の方の席に座りました。




演奏に先立ち一人の女子学生への学長表彰がありました。




コンクールで優秀な成績を収めたとのことで凄いなと思います
学長の挨拶もあり、定期演奏会のことを「一年のうちで最も重要」と言っていたのがとても印象的でした。


オーケストラ演奏のプログラムは次のとおりです。

-------------------------



E.ショーソン:詩曲 作品25(ヴァイオリン:フィリップ・グラファン、ブリュッセル王立音楽院教授)
V.ダンディ:フランスの山人の歌による交響曲 作品25(ピアノ:廣川 由香子、エリザベト音楽大学音楽学部演奏学科4年)
H.ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14
指揮:十束尚宏
演奏:エリザベト音楽大学交響楽団

-------------------------


「E.ショーソン:詩曲 作品25」
この作品ではヴァイオリン奏者のフィリップ・グラファンさんが「ソリスト」を務めました。
ソリストは独奏者のことで、演奏はオーケストラですがフィリップ・グラファンさんのヴァイオリン単独の音色が目立つ場面や音で全体をリードする場面が何度もありました。

演奏の始まりはゆっくりで、寂しそうな音色でした。
オーケストラ全体がソリストに合わせた演奏をしていました。
スリリングな音もありました。
一気に迫力が増す場面があり、たくさんの楽器が力強く演奏していました。
そしてその後のヴァイオリン勢の音色が美しさともの悲しさを併せ持ったような音色でした。

演奏後にフィリップ・グラファンさんの挨拶があり、「(大学創立70周年の)特別なコンサートに来てくれてありがとう」と言っていました。
アンコールは完全な一人での独奏でした。
フィリップ・グラファンさんは演奏がとてもダイナミックで、力強く演奏する時は「ダン!」と靴で床を踏み鳴らすのが一番前の方の席に居たのでよく聞こえました。


「V.ダンディ:フランスの山人の歌による交響曲 作品25」



写真は「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」の時に撮ったもので、今回の廣川由香子さんはピンク色の裾がボンボンのように広がったドレスでの登場でした。

「第1楽章」
始まりはゆったりとしていて安らぐ音楽でした。
ピアノの始まりは寄せては返す波のような演奏でした。
ポロロンポロロンと鍵盤をそれほど強くは叩かずにフワフワとした雰囲気で音が出され、さらにその音に滑らかに強弱があり、自身が海に居るような感覚にもなりました。
高い音がとても良く、ヴァイオリン勢やヴィオラ勢がピアノの音に寄り添っていました。
ヴァイオリンが力強くなる時もあり、ピアノも上手く合わせていました。

ピアノのタッチが凄く滑らかなのが良いと思いました
今回は前の席で見ていたのでよく分かりました。

一気に全体が力強く演奏する場面がありました。
ヴァイオリン勢とヴィオラ勢が凄い速さで音を刻んでいたのが印象的でした。
ハープの演奏の後にピアノが同じ音で合わせるのが何度か続く場面が激しい音色の後の安らかな音色で良いと思いました。
そしてピアノのみならず全体の演奏も波のようだと思いました。

「第2楽章」
出だしのピアノの音が高く、少し寂しく悲しい雰囲気でした。
この章では楽器同士がとてもよく共鳴している印象を持ちました。

トランペットの登場とともに一気に迫力が増す場面がありました。
最後は少しミステリアスなピアノになり、そして優しい響きになって終わりました。

「3楽章」
出だしのピアノが凄く速くさらに同じ音を刻んでいました。
やがてヴァイオリン勢が一斉に強く弾き始めます。
シンバルを叩くのとともに一気に全体の迫力が上がりました。

ピアノの音が高くなるにつれて音の大きさも大きくなる場面がありました。
その最高潮でヴァイオリン勢が一斉にピッチカート(指だけでポロンポロンと弦を鳴らすこと)を始めました。
そこからの全体の音楽の弾みぶりが凄く良かったです。
最後も弾むように、スキップするように終わりました。

アンコールはなしで、拍手が鳴り止まない中で廣川由香子さんが何度も出入り口に退場しては戻ってきてお辞儀をし、行ったり来たりになっていたのが面白かったです。
これは拍手が鳴り止まないため、何度も戻ってお辞儀をして「アンコールはないです」というのを伝えていたのだと思います。


廣川由香子さん以外にも「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」で演奏していた学生さんを見かけたので、「Autumn Concert」の時の写真でご紹介します。




ヴァイオリンの三年生の浦川莉緒さん。
各曲の演奏前の楽器の音鳴らし(音色を確かめるためのもの)において全体の指揮を執っていました。
そのような役目を担っていたのでかなりの実力者なのかも知れないと思いました。




ヴァイオリンの二年生の手嶋祐里乃さん。




ヴァイオリンの三年生の串山夏菜さん(写真左)。




ヴァイオリンの二年生の児玉梨緒さん。
「Autumn Concert」ではピアノだったのが今回はヴァイオリンで参加していて、さらにこの交響楽団のメンバーで登場するのは演奏も上手いということであり、音楽大学の人は凄いなと思いました。
またこの交響楽団にはエリザベト音楽大学の教員の方々が多数参加されています。




フルートの一年生の福田侑季乃さん。




さらにこの二曲目では「エリザベト音楽大学 大学祭」の時に演奏していた人がいました(写真一番後ろの右)。
今回はトライアングルを叩いていて、大学祭では一人でいくつもの楽器を演奏する活躍を見せていたのを覚えています。

私が座っていた場所からでは後ろの方の人達があまり見えなかったので、もしかしたら他にも見たことのある人が演奏していたかも知れないです。




二曲目が終わった後の休憩中に撮影しました。
左の方を見るとハープが二つに増えていて、曲目ごとに楽器が少しずつ変わります。
いよいよ最後の曲を迎えます。


「H.ベルリオーズ:幻想交響曲 作品14」

「第1楽章」
楽器が密集陣形になり、目の錯覚か実際にそうなのか、人数も少し増えたように見えました。
ヴァイオリンの寂しげな音色で始まります。
ヴァイオリン中心にゆったりしていますが悲しく寂しげな音楽が続き、ヴィオラ、チェロ、コントラバス勢が低音をしっかり支えていました。

スピードと迫力が上がる場面がありました。
フルートの演奏が目立つ場面もあり、フルートの音の直後にヴァイオリン達が続く演奏が良かったです。

第1楽章を聴いていて、この曲はヴァイオリンやピアノように何かの楽器を主役に据える音楽ではなく全体で魅せる音楽なのがよく分かりました。

「第2楽章」
スリリングな始まりでした。
チェロにハープが合わせ、ヴァイオリン、ヴィオラは凄く速く音を刻んでいました。
たくさんいるヴァイオリン、ヴィオラ全て息が合っていて凄いと思いました。
そして指揮者は大事だと思いました。

音が高い音から低い音へどんどん下がっていく場面がありました。
やがて明るく綺麗な音楽になり、最後はぐるぐる回るような演奏になりました。

「第3楽章」
ファゴットの演奏で始まったのではと思います。
ヴィオラのとても小さな刻み音が音楽の底を形作っていました。
フルートが続きさらにヴァイオリン勢も続き、高くもの悲しい音でした。
ヴァイオリン勢をヴィオラ勢のピッチカートが支えていました。
ヴァイオリン勢の高くもの悲しい音がしばらく続いていたのが印象的でした。

ヴァイオリン勢が寂しい音色になります。
チェロ勢が目立つ場面があり、深い音色をしていました。
やがて全体が激しい音色になり、さらに悲劇的な音色になります。
ヴィオラ勢のピッチカートが目立っていました。

ヴァイオリン勢のスピードが速くなる場面が何度もありました。
クラリネットとドラムだけになる場面があり、怖く寂しい音楽でした。
最後はヴァイオリン勢、ヴィオラ勢がとても小さく弾き、素人目にも何かが終わりを迎えたのが分かる音楽でした。

「第4楽章」
出だしはホルンで、虚しい音色でした。
チェロ勢、ヴィオラ勢が演奏を始めヴァイオリン勢も続きます。
ドラムの音があり、とても不気味に鳴り響いていました。
トランペットが大きく鳴り響き、そこから全体の迫力が一気に上がって凄かったです。
全楽器総動員のような演奏になっていました。

「第5楽章」
ヴァイオリンの音がミステリアスになります。
オーケストラ全体が刻む音を出していました。
鐘の音とともに悲劇的な音楽になります。
フルートの音が高い音から低い音になっていき、それに他の楽器が続く場面がありました。
ミステリアスな音楽から迫力のある音楽になり、トランペット、ホルンなどが目立っていました。
最後の全体の迫力が凄く、聴いていて胸に迫ってきました。




全ての演奏が終わった直後です。
オーケストラ勢揃いでかなりの人数が演奏していたので音の迫力が凄かったです。



演奏者達が退場していきます。







やがて何人かの人が片付けを始めていました。
聴きに来た人にとっては演奏が終われば演奏会は終わりですが、裏方で作業をする人にとっては片付けが終わるまでが演奏会なのだと思いました。




セシリアホールの建物の1階は演奏者やその関係者などで賑わっていました。
演奏者達が演奏の緊張から解き放たれ、とても楽しそうな雰囲気だったのが良かったです


15時から始まった演奏が終わった時は17時半になっていて、2時間半もの演奏になりました。
プログラムを見ると曲数は3曲と少なく見えますが1曲の演奏時間が長く、物語のあるクラシック音楽の壮大さがよく分かりました。
そしてその物語のある音楽を長く感じさせず常に聴いている人を引き込む演奏の凄さを間近で感じました
ぜひまた聴いてみたいと思う素晴らしい演奏会でした


※「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT(エリザベト音楽大学卒業生の佐田晴菜さんと川本冴夏さんのコンサート)」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 大学祭」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。


※フォトギャラリー館を見る方はこちらをどうぞ。

※横浜別館はこちらをどうぞ。

※3号館はこちらをどうぞ。

「毛利元就 第十六回 弟の謀反」

$
0
0
今回ご紹介するのは大河ドラマ「毛利元就 第十六回 弟の謀反」です。

-----内容&感想-----
1524年(大永4年)夏、尼子経久(つねひさ)が送り込もうとした養子を拒否し元就が27歳で毛利家当主となって以来、家臣団は元就派と反元就派の二つに分裂していました。
出雲の月山富田城(がっさんとだじょう)で経久、重臣の宇山久兼、重心の亀井秀綱が安芸の国(広島県)攻略への作戦を立てていると、裏で尼子に通じている毛利家重臣の桂広澄(ひろずみ)がやって来ます。
この時広澄の様子がおかしく何かを決意した言葉を語り、経久が他に取るべき道はないのかと聞くと今の自身には考えられないと言い去って行き、経久が凄く寂しそうな表情をしていたのが印象的でした。
経久は「桂は元就を斬る気だ」と言い、広澄が謀反(むほん、主君を裏切って襲撃すること)を起こそうとしているのを察知していました。

相合(あいおう)元網は広澄に謀反に同意すると言います。
相合の方(元就の亡き父、広元の側室で元綱の母)は毛利を強くしたいという思いは分かるが二人の考えは無謀だと言い必死に止めようとします。
元網はもはや元就を信じられず、信じられない殿の下では働けないと言います。
相合が広澄に「元綱に兄を殺せと申されるのか」と言うと広澄は元綱を誘う気はないと言います。
しかし元網はそれなら自害すると言い一緒に謀反を起こすと言います。
相合が「元綱に、兄を殺してまで上に立ってほしうはない」と言うと元綱は「お家のためとあらば親兄弟が殺し合うは道理の世にござる」と言い聞く耳を持たないです。
相合がさらに「兄弟で殺し合うより、兄弟で手を取り合い、結果お家が潰れるほうがマシじゃ」と言うと元網は「それは女子の道理じゃ!」と言いますが相合が「人の道理じゃ!」と言ったのが印象的でした。
元網が相合の説得を振り払って去って行った後、相合が「桂殿、お止めください!元網も桂殿も、かけがえのないお人じゃ。母として、女として、死なせとうない。失いとうないのじゃ!桂殿…」と必死の説得をしていたのが悲しかったです。

郡山城では忍の小三太が元就に広澄と元綱が謀反を起こそうとしていると伝えます。
元就は「謀反など信じられぬわ。わしは元綱は斬れぬ。元綱とて、わしを斬れぬはずじゃ」と言います。
すると美伊(みい)が「命に関わることゆえ、さような甘いお考えでは困ります」と言います。
これは血縁者とそうではない者の違いだと思います。
元綱と血の繋がった兄弟の元就は元綱の謀反を信じられずにいますが美伊は冷静に見ています。

毛利家重臣の渡辺勝(すぐる)を広澄が訪ねます。
広澄は「今度生まれてくる時は、武将などではのうて、天候のことばかりを話して、のんびり生きてみたいものじゃと思うたら、急に渡辺殿と空や雨の話をしとうなった。わしは渡辺殿と会えて幸せじゃった」と言い、勝は広澄が謀反を起こそうとしているのを悟ります。

郡山城では重臣の井上元兼が元就に謀反は確かなものだと自身の手の者が知らせてきたと言い、筆頭重臣の志道広良(しじひろよし)は警護を固めると言います。
元就は元綱に会いに行き「此度(こたび)のこと、許してくれ。元綱には煮え湯を飲ましてしもうた。このとおりじゃ」と頭を下げて謝ります。
元綱は元就に「よお分かっておりまする。兄上が家督を継がれて良かったと、今は思うておりまする。あれから悩みも致しましたが、終生兄上に付いて行きまする。何なりとお申し付けくださりませ」と言います。
しかし郡山城に戻った元就に美伊が声を掛けると浮かない顔をしていて、元綱の言葉が上辺だけで実際には謀反を起こそうとしているのを悟っていました。

広澄は元綱から元就が来たことを聞き、感づいていると予想はしていたが最早猶予はないなと言います。
元綱が「いっそ今夜」と言うと広澄は自身が郡山城に攻め入るから元綱は城を囲んでくれと言いついに謀反を決行します。
元綱が自身も城に攻め入ると言っても広澄は「元綱殿は城を囲んでくだされ」と強い声で重ねて言い押し切っていました。
血の繋がった兄弟の元綱を直接元就と戦わせるのは避けたかったのだと思います。

その夜、広澄の嫡男の元澄(もとずみ)が「兵を挙げられると耳に致しました。元澄をお供させてくださりませ」と言いますが広澄は「ならん」と言い、「そなたはまだ若い。しかも桂家の大事な跡取りじゃ」と言います。
桂の家を守るように言っていて広澄は死ぬのを覚悟していました。

出陣直前の元綱が相合に「すみませぬ」と謝ると相合は疲れ切った顔で「行きなさい」と言います。
言っても止まりはしないと諦めたのだと思います。
元綱が行こうとすると相合は即座に自害しようとして元綱に止められ「行きなされ!母は、謀反など起こす子は、見とうない!」と言います。
元綱は側室の子として生まれた苦しさ、そして側室とその子だからと卑屈になる必要はないことを語り、「兄上を斬るは苦しいが、母上とて、元綱を他人の手足とするために産んだのではござりますまい。元綱は己のため、母上のため、毛利のために、兄上を討ちまする」と語り出陣します。

兵を率いた広澄が郡山城に向かい、元綱は相合と話していたため遅れます。
小三太が元就と美伊に広澄が郡山城に向かっていることを伝え、さらに家臣の「謀反にござります!」の言葉で一気に緊迫した雰囲気になります。
広澄の「掛かれ!!」の言葉で戦いが始まります。
家臣は甲冑を着けているのに広澄だけはなぜか普段着で、広澄なりの謀反を起こすことへのけじめのように見えました。
戦いの最中、家臣を連れて郡山城に向かっていた元綱は小三太の率いる集団に襲われ命を落とします。
広澄は一太刀、また一太刀と浴びて満身創痍になりながらも一人で大勢を斬り倒して元就のもとに向かい対面します。


桂広澄(画像はネットより)

元就は静かに広澄を見ながら「申したきことがあらば、全て申せ」と言い、広良や元兼がやって来ると「広澄と話をしておる。下がれ!」と言います。
元就も甲冑を付けずに普段着で居て広澄への誠意だと思いました。
元就が「広澄、腹にたまっておること、申してみよ!」と言うと広澄は広元も興元(元就の亡き兄)も頼りにならないため自身が毛利を動かさんと力を尽くしたと言い、「某(それがし)の一念、分かってくだされ」と言います。
元就が「広澄、此度のことは、そなた一人の所存じゃな!」と言うと広澄は頷き、自身が死のうとしている時に元綱を庇おうとしていました。
広澄は「元就殿、毛利を、託しまする」と言い自ら首を斬り自害します。


今回は「第七回 われ敵前逃亡す」で興元が言っていた「とにかく世間では親兄弟同士が殺し合う。毛利だけはそのようなことのなきよう、兄弟三人力を合わせていこうぞ」が毛利もそうなるとても印象的な回でした。
広澄が自ら首を斬り自害した時、元就が呆然とした表情で涙を流していたのも印象的で深く悲しんでいるのが分かりました。
元就はこれまでに何度も涙を流していてかなり心も疲れているのではと思います。
この悲しさの先に中国地方10ヶ国の覇者、120万石の大名になった毛利元就の姿があり、そのような偉人になるまでには大変な思いをしていたのがよく分かる回でした。


各回の感想記事
第一回  妻たちの言い分
第二回  若君ご乱心
第三回  城主失格
第四回  女の器量
第五回  謀略の城
第六回  恋ごころ
第七回  われ敵前逃亡す
第八回  出来すぎた嫁
第九回  さらば兄上
第十回  初陣の奇跡
第十一回 花嫁怒る
第十二回 元就暗殺指令
第十三回 戦乱の子誕生
第十四回 巨人とひよっこ
第十五回 涙のうっちゃり

ペットボトルの水漏れ

$
0
0
昨日の朝、買ったペットボトルのミネラルウォーターにしばらくするとたくさんの水滴が付きました。
普段もよく空気中の水分で水滴が付いているので最初はあまり気にしていませんでした。

しかし時間が経つと普段より水滴が多いことが気になりました。
滴り落ちた水滴によってペットボトルの底の周りが少し水溜まりのようになっていました。
ティッシュを取り出して拭いても時間が経つとまた水溜まりのようになり、これはおかしいと思いました。
そしてペットボトルの側面に少し傷が付きそこからほんの少しずつ水が漏れていることに気づきました。
ただしペットボトルを落としたりはしていないです。

このことから、何もしていないのにペットボトルから水が漏れるわけがないという先入観を持っていたことに気づきました。
自販機でペットボトルが取り出し口に落下する時などに打ち所が悪いと傷が付くことはあると思います。
またペットボトルの水滴は空気中の水分によるものという先入観もあったと思います。
ただの水滴だと思って席を離れていたら大きな水溜まりになっていたかも知れないので気づいて良かったです。
水滴が普段より多いなと感じた時は水漏れかも知れないと思うようにしたいと思います。

東広島 酒の都西条 酒蔵通り その1

$
0
0
6月16日、広島県東広島市の西条(さいじょう)に行きました。
西条には「酒蔵通り」という日本酒の酒蔵が7つもある通りがあります
西条の酒蔵は10月20日から全国公開されている映画「恋のしずく」の舞台にもなっています。
酒蔵がそんなにたくさんある場所に行くのは初めてだったので興味深く歩きました


-------------------- 東広島 酒の都西条 酒蔵通り その1 --------------------



西条駅に降り立ちました。




さっそく酒蔵通りを見に行きます。




こちらは他の酒蔵から少し離れた場所にある「山陽鶴酒造株式会社」。
日本酒「山陽鶴」の蔵元です。




カタカナで「ハクボタン」と書かれた煙突が見えます。
こちらは、




「白牡丹酒造株式会社」で、日本酒「白牡丹」の蔵元です。




西条本町歴史広場。




「吟醸酒発祥の地 東広島」
これは知らなかったのでかなり興味深かったです




「西條鶴酒造株式会社」。
日本酒「西條鶴」の蔵元です。
西条の酒蔵通りにある赤煉瓦の煙突のうち、西條鶴の煙突は唯一現役で活躍しています。




「酒都西條」の文字が目を引きます




西條鶴酒造は白壁の蔵の中を一部見ることができます。







中は昔ながらの日本の建物の造りになっています。







とても静かな雰囲気でこの部屋に居ると気持ちが研ぎ澄まされるのではと思います。




長い年月を感じる雰囲気です。




通りに出てきました。
こちらは白牡丹酒造の一部で、この蔵の中に入ることができます。







こういった古風な雰囲気は良いと思います







巨大な樽。
日本酒を造るのに使うのだと思います。




白牡丹酒造株式会社の本社。
本社がこういった雰囲気なのはさすが日本酒の会社だと思います




左側に見えるのは、




「美酒鍋」のお店です。




日本酒を使った鍋で、この時は食べなかったのですが次はぜひ食べてみたいと思いました。




江戸時代に西条は「西条四日市」と呼ばれ旧西国街道の宿場町として栄え有名でした。
全国の宿場には大名の泊まる宿がその町の名家で営まれて「本陣」と呼ばれていましたが「西条四日市」は重要な宿駅だったため藩が直営の宿場を作り「御茶屋」と呼ばれていました。
この場所は「御茶屋」のあった所です。




「賀茂鶴酒造株式会社本店」。




賀茂鶴酒造の煙突が三本見えます。




賀茂鶴酒造の「壱号蔵」。




賀茂鶴酒造はかなり敷地が広いです。




見学室のある方に行きます。







ここには、




白米置場と、




酒粕置場があります。




左側が白米置場、右側が酒粕置場です。







賀茂鶴酒造は白壁の蔵の数も多く、左右に蔵を見ながら歩いて行きました。







この酒造会社名の書かれた赤煉瓦の煙突は目印になって良いと思います




蔵元直営店。
ここに商品売り場と見学室があります。










「飲酒十徳」という興味深い額がありました。

1.礼を正し
1.労をいやし
1.憂を忘れ
1.鬱をひらき
1.気をめぐらし
1.病を避け
1.毒を解し
1.人と親しみ
1.縁を結び
1.人寿を延ぶ
以て
”愛酒不愧天”

不愧天は「天に恥じず」の意味で、愛酒不愧天は天に恥じない酒の飲み方をしましょうということだと思います
「酒は飲んでも飲まれるな」ということわざも思い浮かびました。
節度のある飲み方をして楽しく飲むのが一番良いです


酒蔵はあと3つあります。
天気にも恵まれ澄んだ青空の中で酒蔵巡りをしていきました。
お酒のみならず白壁の蔵と赤煉瓦の煙突という珍しい景色が見られるので観光地として良いと思います


※フォトギャラリー館を見る方はこちらをどうぞ。

※横浜別館はこちらをどうぞ。

※3号館はこちらをどうぞ。

東広島 酒の都西条 酒蔵通り その2

$
0
0
※「東広島 酒の都西条 酒蔵通り その1」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。

フォトギャラリー「その2」では「亀齢酒造」、「賀茂泉酒造」、「福美人酒造」の3つが登場します。
酒造会社によっては敷地が広く建物の数も多いのでそんな酒造会社は時間をかけてゆっくり見て行きました。
空は変わらず澄んだ青空で、清々しい気持ちで歩きました


-------------------- 東広島 酒の都西条 酒蔵通り その2 --------------------



「亀齢酒造株式会社」。
公式ホームページによると「鶴は千年 亀は万年」の言葉のごとく長命と永遠の繁栄の意をこめて名づけられたとのことです。




1955




「万年亀」の暖簾(のれん)。
この中に入ってみます。










「広島の酒 亀齢」のTシャツ。
日本酒好きな人や亀齢好きの人、西条好きな人などが着るのではと思います










亀齢の樽と、壁には大きな亀がいます。




神社ではよくこの形の樽が「清酒」として奉納されています。




「これより先立入禁止」。
日本酒を造っている場所があるのかも知れないです。







建物の間の細い道を進んで行きます。




右上にカタカナで「キレイ」とある白い煙突が見えます。
ここは亀齢酒造の第五号の蔵です。




さらに道を進んで行きます。







亀齢酒造の精米所。
亀齢酒造も賀茂鶴酒造と同じでかなり建物の数があります。




酒蔵通りに戻ってきました。




酒蔵通りの観光案内所。







西条では毎年10月に「酒まつり」が行われていて、行ってみたいお祭りです




「賀茂泉酒造株式会社」。







「福美人酒造株式会社」。




建物の中に入ってみます。




「東広島を舞台にした酒と恋のものがたり 恋のしずく」という幟(のぼり)がありました。
この蔵元では特に熱心に映画「恋のしずく」の紹介をしていました。







「仕込み水」。
広島県の西条盆地の地下から汲み出した龍王山伏流井水です。




「わがふる里は酒どころ 酒都西条の酒 福美人」。
福美人はふくよかな味で広島の”女酒”の代表で柔らかな口当たりはまさに美人酒とのことです。




川栄李奈さんをはじめ映画に出演された方のサインがありました。




壁には福美人のラベルと歴代の内閣総理大臣が書いた「國酒」がありました。







安倍晋三内閣総理大臣の「國酒」もありました。




「西條酒造学校」。
福美人酒造は昭和45年(1970年)頃まで杜氏(とうじ、日本酒の醸造工程を行う職人集団の監督者)や発酵技術者を養成する教育機関としての役割も担っていました。
その養成機関は「西條酒造学校」と呼ばれ多くの人材を世に輩出してきました。
ここで学んだ技術者達は広島県内にとどまらず日本全国で活躍し、現在「西條酒造学校」の名は福美人酒造の一銘柄として受け継がれています。







福美人酒造は歴代内閣総理大臣の「國酒」があったりかつて杜氏や発酵技術者を養成する教育機関だったことが分かったりと印象的でした。


というわけで酒の都西条、とても興味深く歩きました。
日本酒の蔵元なのでやはり建物の雰囲気が古風な和の雰囲気で目を引きました。
西条の酒蔵通りには広島県の新たな魅力を感じ、今度訪れたらぜひ日本酒を飲むか買うかしてみたいと思いました


※フォトギャラリー館を見る方はこちらをどうぞ。

※横浜別館はこちらをどうぞ。

※3号館はこちらをどうぞ。

一楽章f未完成 「永遠につづく音」コンサート

$
0
0


11月3日、広島県広島市の音楽喫茶「一楽章f未完成」で行われた「永遠につづく音 坂本龍一・オーラビュ アルナルズ作品による」というトロンボーン、サクソフォン(サックス)、ピアノのコンサートを聴きに行きました。
2015年から活動している3重奏団「trio triK」によるコンサートで、メンバーは福原恭平さん(トロンボーン、写真右)、加藤和也さん(サクソフォン、写真中央)、田中香月さん(ピアノ、写真左)の音楽家三人です。
オーラビュ・アルナルズさんはアイスランドの作曲家で、当初チケットには「オーラフル・アルナルズ」とありましたが正式な発音が「オーラビュ」と分かったとのことでコンサートでは「オーラビュ・アルナルズ」になっていました。

エリザベト音楽大学博士の田中香月さんがトークでサクソフォンの加藤和也さんのことは「加藤君」と呼び、トロンボーンの福原恭平さんのことは「福原さん」と呼んでいると言っていました。
加藤和也さんは田中香月さんのエリザベト音楽大学での教え子だったとのことです。


演奏プラグラムは次のとおりです。


坂本龍一
 Rain
 Tribute to N.J.P

オーラビュ アルナルズ
 Tomorrows Song

坂本龍一
 八重の桜 テーマ
 Merry Christmas Mr.Lawrence

~休憩~

坂本龍一
 M.A.Y in the Backyard
 1919
 koko(さんびきのくま)

オーラビュ アルナルズ
 Undan Hulu

坂本龍一
 The Last Emperor

アンコール 
オーラビュ アルナルズ
 光


Rainはピアノが一定の音を続ける演奏で、サクソフォンの音が目立っていました。




Tribute to N.J.Pはトロンボーンの演奏で始まり、奥行きのある深い音なのが印象的でした。
そこにサクソフォンとピアノの高い音が加わります。

福原恭平さんがトロンボーンはどうしても機動力がなくて素早く音を出すのには向かないため、オーケストラのような大きな編成向きと言っていました。
大きな編成なら素早く音を出せる楽器がたくさんあるので自身の奥行きのある音を出すことに専念できます。
3人のような少人数の編成でトロンボーンを演奏するのは珍しいとのことです。

トロンボーンはピアノやヴァイオリン、フルートなどの派手な音を出せる楽器と比べると地味に聴こえるかも知れないです。
しかしこういった少人数での演奏を聴くとオーケストラの時よりも楽器の音を詳しく聴くことができ、音の特徴を知ることができます。
それがオーケストラ勢揃いの演奏を聴く時にも生かされると思います。
サクソフォンも少人数の編成での演奏を聴くと音が派手なのが分かって面白いです。




Tomorrows Songはピアノソロで演奏され、高い音が続きもの悲しい雰囲気がありました。
最後はゆっくりとした演奏になり、そして最後まで高い音が続きました。




大河ドラマ「八重の桜」のテーマはサクソフォンとピアノで演奏していました。
この曲ではサクソフォンをソプラノサクソフォンからアルトサクソフォンに変えていました。
ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、コントラバスと同じで楽器が大きくなるにつれて音が低くなっていきます。




Merry Christmas Mr.Lawrenceは加藤和也さんがトークでこの曲はピアノのソロが長く、田中香月さんのソロ演奏を聴くのが楽しみだと言っていました。
田中香月さんはソロ演奏は苦手と言っていましたが音の強弱や緩急のつけ方が上手く情感たっぷりでかなり良い演奏でした




M.A.Y in the Backyardはピアノソロの演奏がスピーディに始まり、とてもリズミカルでした。
そこにサクソフォンとトロンボーンも続きます。
サクソフォンが力いっぱい吹き込むような強い演奏をしていたのが印象的でした。
ピアノはずっと速い演奏が続き時に力強くもなります。
この曲は坂本龍一さんの家の三匹の猫を表現しているとのことです。




1919はほとんど音が変わらないのが印象的な曲で、加藤和也さんがトークで「高速道路を走っていてずっと同じ景色が続く中で、たまに違う景色が見えるような曲」と言っていました。
かなりの速さの演奏でサクソフォンもトロンボーンも息継ぎが大変そうでした。
途中でピアノとトロンボーンだけになり、トロンボーンはうなるような音を出していました。
元々は弦楽器二つとピアノで演奏する曲で、管楽器で演奏すると死にそうになると加藤和也さんが言っていました。


koko(さんびきのくま)はピアノとサクソフォンによる演奏でゆったりとした明るい曲でした。
ピアノの出す音をサクソフォンが追いかけながら演奏していました。




Undan Huluは元々はチェロとピアノのための曲で、今回はピアノとトロンボーンで演奏していました。
最初はピアノのソロで優しくゆったりとした演奏が続きました。
トロンボーンも同じで心の休まる曲だと思います。




The Last Emperorはピアノのソロ演奏で始まり、高い音でやや不穏な雰囲気があります。
やがてトロンボーンが続き、次にサックスも続き三つが揃います。




アンコールの「光」はピアノソロ演奏の高い音で始まり、トロンボーンが続き、サックスも続きます。
ゆったりとした優しい音楽で一番最後に聴くのにピッタリな気がしました。


広島市にはエリザベト音楽大学という音楽大学があり、やはり近くに音楽大学があると大学に縁のある人の音楽活動が活発だと思います。
たくさんコンサートが行われているので気軽に演奏を聴きに行くことができるのが嬉しいです。
広島は音楽の活発な街でもあることが分かってきたので様々な演奏を聴いて楽しんでいきたいと思います


-------------------------

福原恭平さんプロフィール
広島文化短期大学(現広島文化学園大学)音楽学科卒業。
東京ミュージック&メディアアーツ尚美ディプロマコース修了。
日本ジュニア管打楽器コンクール高校生の部第2位。
06年オーディションに合格しアメリカンウインドシンフォニーオーケストラに参加。
翌07年同オーケストラに首席トロンボーン奏者として招聘され、アメリカ各都市にて演奏する。
12年マイタウン広響in安芸区において広島交響楽団とF.ダヴィットのトロンボーン協奏曲を共演。
14年広島にてソロリサイタルを開催する。
これまでにトロンボーンを、小林泰一郎、吉川武典各氏に師事。
現在、広島ウインドオーケストラトロンボーン奏者。
あきクラシックコンサート実行委員会委員。
マーヴェラスクインテット、メンバー。
東広島市くららジュニアオーケストラ講師。
ハママツ楽器講師。


加藤和也さんプロフィール
デンマーク政府奨学金を授与され渡欧。
デンマーク王立ユラン音楽院大学院ソリストクラス修了。
第2回ジャン=マリ ロンデックス国際サクソフォンコンペティションセミファイナリスト。
ユランサクソフォンクァルテットのメンバーとしてデンマーク国内を中心に活動を行った他、これまでに、イギリス、スウェーデン、シンガポールにてコンサートを行う。
デンマーク王立ユラン音楽院ティーチングアシスタントを務めた後に帰国。
帰国後は瀬戸内国際芸術祭2013サクソフォーンアイランド ディレクター、瀬戸内国際芸術祭2016オープニングセレモニーでパフォーマンスを行った。
日本ウインドアンサンブル 桃太郎バンド団員、Carrefour Saxophone Quartet メンバー、エリザベト音楽大学付属音楽園講師、広島県立熊野高等学校普通科芸術類型音楽コース講師。


田中香月さんプロフィール
エリザベト音楽大学卒業。
武蔵野音楽大学大学院、モスクワ音楽院大学院修了。
エリザベト音楽大学博士(音楽)学位取得。
ソロ、2台ピアノ、トリオのリサイタルをはじめ、海外のオーケストラとの共演を重ねる。
デュオ部門においては、PTNAピアノコンペティション、ブルガリア国際音楽コンクール「MUSIC AND EARTH」など、国内外のコンクールで最高位受賞。
廣澤久美子、横山幸雄、K.ガネフ、J.ガネフ、E.リヒテルの各氏に師事。
現在、エリザベト音楽大学、同大学付属音楽園、広島修道大学、広島大学非常勤講師。
広島合唱団伴奏者。

-------------------------


※「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT(エリザベト音楽大学卒業生の佐田晴菜さんと川本冴夏さんのコンサート)」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「一楽章f未完成 モンブランケーキとアイスコーヒー」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「一楽章f未完成 ビーフカレーとヴァイオリン生演奏」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。

※「エリザベト音楽大学 大学祭」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。

音で人の心を動かす

$
0
0
この秋よく音楽の演奏を聴いている中で、音で人の心を動かすのは難しいことであり凄いことだと思いました。
電気、ガス、水道などの「なくては生活できないもの」と違い音楽などの芸術分野は「なくても生活できるもの」です。
節約して生活したい時には真っ先にカットされる可能性が高いです。
このような状況で聴く人に音楽を「ぜひあってほしい」と思ってもらうにはやはり演奏の上手さが必要だと思います。
聴く人の心に残る演奏ならまた次も聴いてみたいと思ってもらえると思います。

最近私が聴いた中で特に印象的なのが次の三つです。
動画は通しで聴くと時間がかかるので私が特に良いと思った箇所についてピンポイントでご紹介します。


「チャイコフスキー ヴァイオリン協奏曲より第1楽章」


今年の3月31日に東広島芸術文化ホールで行われた「オーケストラALL東広島」とヴァイオリンのソリスト(ソロ演奏者)の川本冴夏さんによるチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲 第1楽章」の演奏です。
「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」を聴いた後にネットを見たらYoutubeにこの演奏動画があり、聴いてみたら良い演奏だと思いました

聴いていて心を動かされる箇所が何ヵ所もあり、その中で3:26頃~4:12頃、5:10頃~6:40頃は特に良いと思います。
3:26頃~4:12頃はゆったりとした演奏で次第に音が高くなっていきます。
綺麗な音の中にどこか悲しげな響きもあり心に迫ってくる音色です。

5:10頃~6:40頃はソロのヴァイオリンとバックのオーケストラが呼応しながらどんどん盛り上がっていくのが良いです。
その盛り上がりが最高潮になると6:40頃からの一旦ヴァイオリンが演奏を止めバックのオーケストラが総動員で演奏する場面に流れ込んで行きます。


「1997年の大河ドラマ「毛利元就」のオープニング」


「毛利元就」は私がこの春からよく感想記事を書いていて、再び山陽に住むことになり安芸の国(広島県)や周防の国(山口県)など中国地方が舞台の「毛利元就」をぜひ一度通しで全て見てみたいと思いました。
4:25頃に厳島神社が登場するところで
素人目にも明らかに曲調が変わっているのが分かります。
これは安芸の国(広島県)の中の小領主だった毛利元就がやがて安芸の国の盟主になり、いよいよ中国地方の二大勢力「大内家」「尼子家」と戦って倒していく頃を表現しているのだと思います。
この部分は聴いていて胸が高鳴ります。


「ヴァンサン・ダンディ 「フランスの山人の歌による交響曲(シャルル・ミンシュ ボストン交響楽団)」


先日の「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」で凄く良いと思った曲です。
2:08頃からピアノが目立つ演奏があります。
高い音でそっと鍵盤に指を置くような弾き方で心が洗われるような音色です。
私がコンサートを聴いていて「海を泳いでいるよう」と感じたのは2:31頃から2:42頃の物凄い速さで演奏している場面です。
この場面は音の強弱の付け方も良く、生で聴いた時の衝撃は動画より遥かに凄くてフワフワ感が半端ではなかったです。
まるで水の中に居るようにフワフワとした感覚になり、
ぜひもう一度聴いてみたいと思いました


三つの動画でご紹介した箇所は一つ目の曲が「綺麗さ、悲しさ、盛り上がり」で、二つ目の曲は「ドキドキ感、ワクワク感」で、三つ目の曲は「水の中に居るようなフワフワ感」で、私の心を動かしました。
どれも違う要素なことから、人の心を動かす音は一種類ではないことが分かります。
これは演奏する人にとっても聴く人にとっても重要なことで、演奏する人は自身の得意な演奏の仕方がある場合その演奏の完成度を上げて聴く人の心を動かす演奏を目指すことができます。
聴く人にとっては人の心を動かす演奏が一種類ではないことから、様々な音楽を聴いていく中で新たな「人の心を動かす演奏」に巡り会うことができると思います。
私もぜひそんな演奏に何度も巡り会いたいです


関連記事
「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT(エリザベト音楽大学卒業生の佐田晴菜さんと川本冴夏さんのコンサート)」
「一楽章f未完成 「永遠につづく音」コンサート」

「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」
「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」

「まっくろくま ポカさんの春」

$
0
0


今回ご紹介するのは絵本「まっくろくま ポカさんの春」(絵&著:miyu)です。

-----内容-----
はやくあったかい春がきてほしい。
そう願わずにはいられないまっくろくま。
そんなとき、太陽から不思議な飴を貰って―。

-----感想-----
この作品は「まっくろくま」というまだ赤ちゃん同然の小さな熊が主人公の絵本を「動く絵本」にしてYoutubeで公開しているものです。
まっくろくまの絵本シリーズは電子書籍で販売されていましたが販売が終了し、現在あるのはYoutubeに公開されている二作品です。
miyuさんは栃木県在住のイラストレーターで、私はブログで10年交流があり、小説などの読んだ本の感想記事を書くのが好きなので今回miyuさんの「まっくろくま」をご紹介しようと思いました。

※miyuさんのホームページをご覧になる方はこちらをどうぞ。

私は子供に絵本を読む時は状況を分かりやすく説明しながら読んであげるのが良いと思います。
その考えに基づき、お父さんお母さんがお子さんに絵本を読む時にどう読み聞かせるかという形で感想記事を書いています。
また絵本を読みながらお子さんと楽しく話すことも意識して書いています。
各ページで文章が全て表示された後少し静止画になる時間があるので、そこで一時停止してお子さんに説明しながら一緒に絵本の世界を楽しんで読んでいくのが良いと思います



鼻水ぐしゅぐしゅまっくろくま
「もう冬はこりごりさ!春はまだ!?」
今しがたまっくろくまは真冬の湖に落ちました。

この場面はまっくろくまがもうこりごりと思っているのがよく分かるように情感を込めて台詞を言うと良いと思います。
子供は情感の込もった台詞のほうが作品世界に興味を持ちやすいです。



「せっかく冬とお友達になれると思ったのにあいつはボクを裏切ったんだ!!!」

この場面はまっくろくまが毛布にくるまっているのに注目です。
お子さんに「冷たい湖に落ちて寒いから毛布にくるまってるんだね」と言ってあげると良いと思います。
さらに頭に魚が載っているのも注目で、「まだ頭に魚が載ってるね」などと言ってあげても良いと思います。

またまっくろくまのセリフから、まっくろくまが冬に怒っていることが分かります。
「なんでこんなに怒ってるんだろーね?」とお子さんが興味を持つように言ってあげると良いと思います。



「湖に氷が張っていたので旗をたて夢中でスケートをしていたところ、突然穴があき落ちたということです」

ここでなぜまっくろくまが真冬の湖に落ちたのかが分かります。
「楽しく遊んでたのに氷に穴が開いて落ちちゃったから冬に怒ってたんだね」と言ってあげるとお子さんもすんなり状況が分かると思います。



「はやく!はやく太陽さん!こっち!こっちにおいでってば~」

この場面ではまっくろくまが寒いから太陽に近くに来てもらおうとしているのが分かります。
「お日様が出ると暖かくなるもんねー」などと言ってあげると良いと思います。



「ふぁ~あったかい♪乾いてゆくよ~」
『あんまり長居は…。ひいきになります』
「何で!?太陽さんボクが可愛くないの!?」

お子さんから「ひいきってなあに?」と聞かれたら「誰か一人だけを特別扱いすること」と言い、この場面を例に「お日様は朝から動いてみんなを照らしに行ってるのに、ずっとまっくろくまのところにいたら他のみんながお日様を見られないでしょ?そういうのがひいきだよ」と言ってあげると分かりやすいと思います。



面倒になった太陽は珍しい飴を出しました。
『まっくろくま。春がみえる飴をあげます』
「ありがと!!なにソレ!?」

『ポカさんがたくさん集まってくれば春が近いということですよ』

これはポカさんとは何なのかが気になると思います。
一緒に「何だろーね?」と言いながら興味を引いてあげると良いと思います。



まっくろくまは家に帰りココアを飲みました。
そしてお母さんに抱きついてぬれた体を温めました。

この場面はイラストが興味深く、ココアをこぼしています。
お子さんが飲み物をよくこぼす場合は「○○よりもっとこぼしてるね」と言ったり、こぼさず飲める場合は「○○はこぼさないから偉いね」などと言ったりしながら読み進めると楽しいと思います。



「そういえばあめがあったねぇ」
小腹が空いたまっくろくまは太陽からもらった飴を舐めました。

「小腹が空く」は少しお腹が空いた状態で、お子さんが聞いてきたらお昼ご飯と夕ご飯の間におやつを食べることがあるのを引き合いに出し、「○○もおやつを食べることがあるでしょ?それと同じだよ」などと答えてあげると良いと思います。




「!!!」
あったかいココアにひょっこり現れました!
「あ…ポ、、ポカさん!?」

「……あ…」
あったかいお母さんにもポカさんがいます。

「これがポカさんみたいだね」と言ってあげるとお子さんの興味も高まると思います。




まっくろくまは幼いにもかかわらず逆転の発想をしました。
「温かいところにポカさんがくるんじゃなくて、ポカさんがくるからココアも温かいのかな?」

思い込んだら止まらないまっくろくま
自分の部屋をいち早く春にしようと「ポカさん泥棒」を始めました!

イラストを見るとまっくろくまが網でポカさんをたくさん捕まえているのが分かるので、お子さんにそれを言ってあげると良いと思います。


そしてついに春のお部屋が完成しました!
「ぽかぽかな春がきた!きたんだって春が!」

ポカさんをたくさん捕まえて部屋が暖かくなったことを言ってあげると良いと思います。



しかしまっくろくまの部屋とは反対に世の中はどんどん寒くなっていきました。
ポカさんがいないからです。

イラストを見ると雪が降っているので、「雪が降ってて寒そうだね。ポカさんがいなくなったからみたいだよ」と言ってあげると良いと思います。



そんなとき親友が訪ねてきました。
最近とっても寒いから具合が悪くて…早引きしたから給食のクレープをあげるね

この場面を見ると、親友は幼稚園か小学校に行っていることが分かります。
お子さんに「早引きってなあに?」と聞かれたら「熱が出たりして具合が悪くなった時に早めに学校から帰ることだよ」と教えてあげると良いと思います。
まだ幼稚園に行っていない場合は「○○ももう少ししたら幼稚園に行くんだよ」と言うと幼稚園に興味も持ってもらえて良いと思います。



「…みんな、元気じゃないの?」
『うん 2わとりたちも寝込んでるみたい』
「………」

この場面ではまっくろくまがみんな元気ではないと知って動揺していることが分かります。
「まっくろくまは自分がポカさんをたくさん捕まえたから外が寒くなって、みんな寒くて元気がなくなったことに気づいて、どうしようって思ってるみたいだね」と言ってあげると良いと思います。



まっくろくまはショックでおもらしをしそうになりましたがぐっとこらえて叫びました。
「ポカさんさよなら!さよなら!!」

ポカさんはふわ~っと皆のところへ春を届けに飛び立ちました。

イラストのポカさん達が「ありがとう まっくろくま」と言っているので、ポカさん達は皆のところに行けるのが嬉しいことが分かります。
また読んでいるとポカさんのポカは「ポカポカ暖かい」のポカだと分かります。
それも言ってあげると良いと思います。



……
おや?

イラストから一人のポカさんがまっくろくまのそばにいることが分かります。



「ここには温かいものなんて もうないよ?」
しかしポカさんはまっくろくまの胸から離れようとはしませんでした。

このポカさんはショックを受けたまっくろくまの気持ちを温めようとしてくれているのかも知れないです。
「まっくろくまは自分のせいでみんな寒くて元気がなくなったと分かって落ち込んでるでしょ?このポカさんは落ち込んだまっくろくまの気持ちを温めようとしてくれてるのかもね」と言ってあげても良いかと思います。



たくさんのポカさんが行き交う街
「春がきたんだねぇ」
まっくろくまは ずっと太陽に聞いてみたかったことがありました。

イラストから音が出て、ポカさんがまっくろくまの耳を引っ張っているのが分かります。
これは「びよ~んだって」と言うだけでお子さんは面白がるのではと思います。



「太陽さん、いつになったらボクの目は普通になるのですか?」

この場面でまっくろくまは自分の目を気にしているのが分かります。
これは「まっくろくまは目がまっ白だもんねー」と言うくらいにしておくのが良いかと思います。

またポカさんが凄くたくさん現れ、「これならとても暖かそうだね」と言ってあげると良いと思います。
桜の花が咲き、向こうには親友がいて、さらにポカさんがミルクの入ったカップをこぼしているので、それらも言ってあげると興味を引くと思います。


最後は登場人物の紹介があります。
聞かれたら「お話に出てきた人達の紹介をしてるんだよ」と教えてあげると良いと思います。


子供の感性は大人の想像を超えていることがよくあるので、説明をしなくても子供のほうからどんどん聞いてきたり驚くようなことを気付いたりすることもあると思います。
そんな時は子供の感性を尊重し、子供の反応に寄り添いながら読んで行くのが一番良いと思います

まっくろくまの言葉と行動は大人の私が読んでも興味深かったです。
まだ赤ちゃん同然の小さな熊なのであまり深く考えずに動いていますが、自身が間違っていたと気づいてポカさんを解放してあげた場面は偉かったです。
自身が間違っていた場合にそれを認められるのは大事なことで、まっくろくまの心が少しだけ大人に近付いたように見えました。
Youtubeに公開されているまっくろくまの絵本はもう一つ「となりのでんわ」があるのでいずれそちらも感想記事を書きたいと思います


-------------------------
小説などの読書が好きな方は次のリンクを参考にどうぞ。

※図書レビュー館(レビュー記事の作家ごとの一覧)を見る方はこちらをどうぞ。

※図書ランキングはこちらをどうぞ。

窓側の席

$
0
0
私は日差しを浴びるのが好きで、晴れた日はよく外に歩きに行きます。
電車で窓寄りの席に座った時もカーテンを全ては閉めずに外の景色を見ていることがよくあります。
JR山陽本線のカーテンは三段階に分けて閉められるタイプのもので、私は一段階目か二段階目で止めることが多いです。

ただし隣に女性が座って来た時はなるべくカーテンを全て閉めるようにしています。
女性の場合は日焼けを気にされる方が多く、窓からの日差しが顔や手や足に当たれば気になると思うからです。
たまに反応が遅れて何分か気づかずにいてハッとすることがあります。

通路側に女性が座りカーテンが全ては閉まっていなくて窓からの日差しが気になる時、「全て閉めてくれ」とは言いずらい女性が多いのではと思います。
「せっかく景色を見ていたのに閉めろと言うのか」と反発される可能性があるからです。
なので私はなるべくこちらから閉めてあげるようにできればと思います。

ただし本来「女性が座ってきたらカーテンを閉めてあげること」などという義務はないので、窓側の席の人が気がついてくれること頼みになります。
90年代に色黒が流行って以降は美白志向の人が多い今日、男性側が気を使ってカーテンを閉めてあげるくらいのことはしても良いのではないかなという気がしています。

エリザベト音楽大学 院生アンサンブル「ライツェント・グランツ」

$
0
0


11月7日、広島県安芸郡府中町にあるイオンモール広島府中店のフードコート内の「ROJIのおと」というステージに演奏を聴きに行きました。
広島市にあるエリザベト音楽大学の大学院の四人が同級生アンサンブルとして「ライツェント・グランツ」というグループ名で演奏するとあり、そのメンバーに興味を持ちました。
メンバーは次のとおりです。

佐田晴菜さん(大学院二年、フルート)
善村早紀さん(大学院一年、フルート)
遠藤ふみさん(大学院一年、打楽器)
讃井万由子さん(大学院一年、ピアノ)




佐田晴菜さん(写真右)は飛び級で二年に在籍していて、「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」で初めて演奏を聴いてぜひまた聴いてみようと思っていたところに今回の演奏会のことを知り、聴きに行こうと思いました。
さらに善村早紀さん(写真左)も「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」で演奏を聴いたことがあり、上手い演奏だったのを覚えています。
四人中二人の演奏を既に聴いたことがあり、どちらも上手かったのでこの二人が出るなら良い演奏になる気がしました




また讃井万由子さん(写真右)は「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」のパンフレットに挟まっていたチラシの一つに12月12日開催の「広島プロミシングコンサート」があり、そこでピアニストとして演奏するのを把握していました。
遠藤ふみさん(写真左)は今回初めて知りましたが、同じく「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」のパンフレットに挟まっていたチラシの一つに「Trip!」というエリザベト音楽大学打楽器専攻生有志の打楽器アンサンブルが2月23日に行うコンサートがあり、そこによく見ると遠藤ふみさんの名前がありました。
このように何度かコンサートを聴きに行っているうちに音楽家同士のつながりが見えてくるのが面白いです。

演奏プログラムは次のとおりです。


-------------------------

愛の挨拶(エドワード・エルガー)

ニュー・シネマ・パラダイス(エンニオ・モリコーネ)

糸(中島みゆき)

はなみずき(一青窈)

A Whole New World(ディズニー映画「アラジン」のテーマ)

カーペンターズセレクション

エトピリカ(葉加瀬太郎、「情熱大陸」のエンディングテーマ)

-------------------------




アンサンブルという言葉には漠然と3~4人くらいでの演奏という印象を持っていましたが、意味を調べてみると少人数での合奏団や合唱団をアンサンブルと言い、さらに二人以上ならアンサンブルになるようです。
「愛の挨拶」は「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」の一曲目でも演奏されていて、ゆったりとして優雅な曲調はオープニング向きだと思います




フルートは二人一緒に吹く場面とどちらか一人が吹く場面がありました。
音のボリュームや響き方を調整していたのではと思います。

フルートの高い音、打楽器の低い音、ピアノの高低織り交ぜた音がよく合わさっていました。
フルート、打楽器、ピアノが揃って演奏している時の音を聴くと、打楽器の音の上にピアノとフルートの音が乗っている印象を持ちました。
さらにその中でピアノは打楽器のすぐ上に乗り、フルートはピアノのさらに上に乗り音が三層構造になっていると感じる場面がありました。




「ニュー・シネマ・パラダイス」では遠藤ふみさんがウィンドチャームという金色の楽器を撫でてキラキラキラというゆったりとした高い音を出していたのが印象的でした。
遠藤ふみさんは基本は腰かけている打楽器を叩きながら演奏のリズムを取り、時折ウィンドチャームやドラムのような楽器を鳴らして変化をつけていました。

「エトピリカ」も「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」の一番最後のアンコールで演奏されていて、これは明らかにエンディング向きな澄んだ心になる良い曲だと思います。




全ての演奏が終わり、演奏後の挨拶でステージの前に置いてあるこれからのコンサートのチラシを紹介している場面です。
今回は観覧無料で演奏時間も短めでしたが、チラシで活発に告知するコンサートは演奏時間も長くなり雰囲気もかなり本格的になります。




この日は平日で、四人とも学業の後に移動して準備をし演奏をするのは大変だったのではと思います。
音楽大学の人の活発な演奏活動ぶりを感じました


私は今回の演奏は直近で聴きたいと思っているコンサートへの前哨戦と考えていました。
今回聴いたことでぜひコンサートを聴きに行こうという思いが強くなりました。
様々な音楽を楽しみたいです


※「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT(エリザベト音楽大学卒業生の佐田晴菜さんと川本冴夏さんのコンサート)」の記事をご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 大学祭」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。
※「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」のフォトギャラリーをご覧になる方はこちらをどうぞ。

花子cafe 月替わりプレート

$
0
0


9月17日、広島県広島市にある「花子cafe」に行きました。
ブログで交流のある方がランチプレートが素晴らしいとお勧めしていたカフェで私も行ってみたいと思っていました。
平日は「日替わりプレート」、休日は「月替わりプレート」で、私が行った日は休日だったので月替わりプレートを頼みました。
9月は肉巻きかぼちゃがメインのプレートとありました。




まず前菜とコーンスープが運ばれてきました。
前菜があるのが驚きで、良いカフェだと思います
前菜は四つあり、きゅうりと鶏肉を和えたもの、茹でて皮を剥いたミニトマト、ドライいちじく、しそとチーズを生ハムで巻いたものです。
どれも美味しく頂きました。
特にミニトマトが印象的で、程よく甘くて食べやすかったです。
コーンスープには細かく刻んだパンとパセリが入っていて、じっくり煮込んでありまろやかで美味しかったです。




ランチプレートは品数が豊富でとても充実していました




かぼちゃの肉巻きは肉がとてもこんがり焼けていました。
かぼちゃがほくほくしていて甘く、甘さと肉の旨味が上手く合うように肉の味付けは控えめにしていました。
美味しい肉巻きです

サラダは水菜とキャベツで、フレンチソースがかかっていました。
キャベツの昆布和えもあり、これは初めて食べたような気がします。
キャベツの風味とともに昆布の濃厚な味が広がって美味しかったです。

オムレツには細かくカットしたきのことウインナーが入っていて、細部へのこだわりを感じました。
ローストビーフには玉ねぎが載っていて、胡椒とともにかすかにコンソメの味がしました。
柔らかくて美味しかったです。

ピーマンの肉詰めはごまがけになっていて、ピーマンがとてもしんなりと柔らかくなっていました。
肉の旨味にピーマンの風味がよく合っていて美味しかったです。

コーヒーゼリーにはコーヒー味のチョコが載っていました。
ホイップクリームが程よい甘さでゼリーとよく合っていました。
ゼリーも美味しく、かすかに甘さがありました。




食後にはアイスコーヒーを頼みました。
すっきりとしていて、心地よい苦味で飲みやすかったです。

ランチプレートもコーヒーも美味しい素晴らしいカフェだと思います。
私が寄った時からしばらくの間、コーヒーや料理を注文しながらゆっくり小説を読んでいる人がいて、私も時間がある時はゆっくり小説を読んでみたくなりました。
くつろげる雰囲気のカフェなので何度も寄りたくなります

「毛利元就 第十七回 凄まじき夜明け」

$
0
0
今回ご紹介するのは大河ドラマ「毛利元就 第十七回 凄まじき夜明け」です。

-----内容&感想-----
異母弟の相合(あいおう)元網と重臣の桂広澄(ひろずみ)の謀反による死は元就に大きな影を落としていました。
元就が元網のお墓に手向けようとして花を切っていると、筆頭重臣の志道広良(しじひろよし)がやって来て「花なぞ誰ぞに用意させまするぞ」と言います。
元就が己の手で手折りたいと言うと広良は「元綱殿へのせめてもの償いでござるか?」と言い、さらに「一体いつまでぼやけば気が済みますのか。己が家督を継いだから二人は兵を挙げた。わしが継がなければ死ぬことはなかったのじゃといつまで…」と呆れながら言っていたのが面白かったです。
元就はお墓に手向ける花を誓いの花だと言い、次のように語ります。
「毛利のためを思うて死んだ元網の遺志、兄は忘れぬ。必ず毛利を強うするからという、誓いの花じゃ」

元就が元網のお墓に行くと元網の母の相合がいます。
元就がお墓に花を手向け涙ぐみながら「元綱、兄を許してくれ…」と言うと相合は「そのお気持ち、忘れませぬ」と言います。
相合は水がなくては花が枯れるため、殿に用などもってのほかだが重くて私には持てないので農家で水を貰ってきてくれないかと言います。
元就は「容易いことじゃ」と言い喜んで引き受けます。
しかし水を貰って戻ってくると相合が自害し墓石に寄り添いながら亡くなっていて元就は衝撃を受けます。

郡山城で元就は美伊(みい)、杉、杉の侍女の久(ひさ)に水を汲みに行かなければ良かったと後悔を語ります。
美伊は相合は今頃元網に「最後にとうとう殿に水汲みをさせたぞ」と笑って言っているはずだと言い慰めます。
杉が「いかに辛かろうと、己の命を絶つは、間違うておる。体がぬくいうちは、仏に生かされておるのじゃ。仏に背くは、間違うておる」と言っていたのが印象的でした。
元就は「何もかも、わしのせいじゃ」と言い思い詰めます。

重臣の渡辺勝(すぐる)を嫡男の通(かよう)が朝食も夕食も食べていないと聞いたが大丈夫なのかと心配します。
勝は自身が謀反に加わっていれば広澄も元網も相合も死なずに済んでいたかも知れないと言います。
さらに毛利を守るためには謀反もあるだろうが自身はそこに身を置きたくはなかったと胸の内を語ります。
通は勝が元就を討たなかったことは毛利を守ったことに等しいと思っていると言います。

重臣の井上元兼が元就に勝の動きがどうも怪しいと言います。
広澄が亡くなった夜に城の前で勝の姿を見たと言い、広澄が謀反に失敗した時には勝が兵を挙げて謀反を起こす約束がかねてより出来ていたに違いないと言います。
元就は「勝はさような男ではない。信じられぬわ」と言いますが元兼は勝にはゆめゆめ油断するなと言います。
さらに元兼の屋敷で家臣が勝が死ねば元兼は元就、広良に次ぐ地位になると言うと、元兼は自身が欲しているのは毛利家だと言い、いずれは元就、広良にも刃を向けることになるかも知れないと言います。
元兼の曲者ぶりがよく分かる場面でした。

杉が雪(亡き毛利興元(おきもと)の正室)のところに行き、次から次へと人が死に虚しくてならないと胸の内を語ると、雪は自身も生きながら死んでいるようなものだと言います。
「夫に死なれ、子供に死なれた女は、この世にいないも同然。息だけしておれという世の中じゃ」と言っていてとても寂しい言葉でした。
そして杉が言われてみれば自身も何一つすることがないと言うと、雪が「これからの男は、女を上手く使うことを考えねば、人の上には立てぬ」と言っていたのが印象的でした。

広澄の嫡男の元澄が勝を訪ね、父の無念を晴らしたいので合力(ごうりき、援軍のこと)してくれないかと言います。
郡山城では元兼が元就と広良に、元澄と勝が謀反を企てていると自身の手の者が知らせてきたと言います。
元就がまずは謀反の証を掴むことだと言うと、元兼は「もしも証を掴めば、その場で討ち取ってもよろしゅうござりまするな」と言います。

美伊の侍女の藤野は間者から勝の屋敷に元澄が入って行ったことを聞きますがすぐには美伊に言えませんでした。
やがて二人が合力して兵を挙げるかも知れないと言うと、美伊はなぜ隠そうとしたのかと聞き、勝に想いを寄せているのではないかと言います。
美伊は「美伊に話せば兵を挙げる前に渡辺殿は殺されるかも知れぬ。美伊には言えぬはずじゃ」と言い納得します。
藤野が辛そうに「死なせとうない!」と言うと美伊は「藤野、想う人ができて良かったの。美伊が殿を死なせとうないように、藤野が渡辺殿を死なせとうない気持ち、痛いほど分かる」と言います。
そして「渡辺殿のこと、美伊は殿に話すぞ。藤野も、思うたとおりにやるがよい」と言います。

藤野は勝の屋敷を訪れ謀反を思い留まるように頼みますが、勝が謀反を起こす気がないことが明らかになり安堵します。
ところが元兼が兵を率いて勝の屋敷を襲撃して一気に緊迫します。
元兼は勝を謀反の証がなくても殺してしまおうとしていました。


(渡辺勝。画像はネットより)

勝は通に裏から逃げるように言い藤野に通を頼むと言います。
敵が大勢やって来ますが勝は物凄い強さで一人で何人も切り倒します。
そこに元兼が現れて殿の命だと言うと勝は「まことか」と疑わしそうに言い、さらに「これが、勝の生き方にござる」と言います。
これは戦いに生き戦いに死ぬということだと思います。
勝はなおも奮戦しますが多勢に無勢でやがてたくさんの槍に刺され息絶えます。

元兼が郡山城に戻ると元就は「何ゆえ討ち取った!」と言います。
元兼は自身が勝の屋敷に行き謀反の意思があるのかを尋ねたら向こうから切り掛かってきたと嘘を言います。
そこに元就の祖父の福原広俊がやって来て元澄が郡山城を襲う動きがあるという知らせが届いたことを伝えます。
広良が元澄の屋敷に兵を向けるべきだと言うと元就は一人で行くと言います。
広良と広俊が元澄の屋敷には手勢が群れていると言い止めようとしますが元就は制止を振り切り元澄の屋敷に行きます。

屋敷で元就は大勢の敵に囲まれますが全く怯まず、「元澄、父の思いが分からぬのか!何ゆえ命を粗末にする。父の無念を晴らそうと思い兵を挙げ、挙句に死んでは、父が尚更無念だということ、なぜ分からぬのじゃ!」と言い説得します。
元就は「広澄は死ぬ間際にわしに言うた。新しい毛利を託すと。広澄がわしに託したのは、そなたが兵を挙げることではないのじゃ!」と言います。
さらに「父が兵を挙げたは、この毛利の、行く末を案ずるがゆえじゃ!」と言うと元澄が涙ぐみます。
元就は「元澄、そちはこの毛利の力になれ!」「わしは広澄と約束したとおり、新しい毛利を作るのじゃ!」と言い力になってくれと頼みます。
元澄が断ると元就は「わしを斬れ」と言います。
「わしはな、広澄の子ということだけでそなたが信じられた。その広澄が信じたわしを信じられぬなら、わしを斬れ」と言い刀を差し出します。
ついに思いが通じ、元澄は刀を持って跪き「この太刀、頂きまする」と言います。

郡山城で元就は広良、元兼、広俊に元澄には一切咎めを負わせないと言います。
また元兼には自身の命に対しよくぞ忠義を尽くしてくれたと言い、今回起きたことの全てを許すことにします。
さらに今回のことは何もかも自身が命じたことで、誰のせいでもなく自身のせいであり二度と今回のような過ちは犯さないと言い、かなりの器の大きさだと思いました。

元就は美伊に元澄が考え直してくれたのは嬉しいがあの太刀をやるつもりはなかったので惜しいとぼやきます。
すると美伊が「いつまでぼやいておられます。これからさらに新しい家臣が必要にござりましょう。さように女々しうては家臣のなり手がござりませぬ」と言っていて面白かったです。
さらに美伊は新たな子を妊娠したと言い、最後にほっとできる場面になって良かったです。
また最後に「若い世代の幕開けは、実は毛利にとって、さらに過酷な時代への幕開けでもありました」というナレーションがあったのが印象的でした。


前回と今回で桂広澄、相合元網、相合の方、渡辺勝が亡くなり毛利が大きく変わりました。
広澄の嫡男の元澄、勝の嫡男の通がよく登場するようになり家臣の世代が若くなりました。
重臣を失う犠牲が出たのと元兼という曲者はいますがついに家督争いの余波が無くなり元就を中心に毛利がまとまっていくことになります。
名将としてどんどん活躍している元就のさらなる活躍を楽しみにしています


各回の感想記事
第一回  妻たちの言い分
第二回  若君ご乱心
第三回  城主失格
第四回  女の器量
第五回  謀略の城
第六回  恋ごころ
第七回  われ敵前逃亡す
第八回  出来すぎた嫁
第九回  さらば兄上
第十回  初陣の奇跡
第十一回 花嫁怒る
第十二回 元就暗殺指令
第十三回 戦乱の子誕生
第十四回 巨人とひよっこ
第十五回 涙のうっちゃり
第十六回 弟の謀反

楓子さんワンマンライブ『それでいいんだ』

$
0
0
11月17日、広島県広島市の「BLUE LIVE」というライブハウスにシンガー・ソングライター楓子(ふうこ)さんのワンマンライブ『それでいいんだ』を聴きに行きました。
同日発売の2ndアルバム『それでいいんだ』と同じタイトルのライブ名で、アルバム発売を記念して自身初のワンマンライブを行ったようです。
最近まで知らない方でしたが、同じく最近まで知らない方だった「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」でヴァイオリンを演奏した川本冴夏(さえか)さんがツイッターで今回のコンサートをお勧めしていたのを見て行ってみようかなと思いました。
楓子さんも川本冴夏さんと同じく今年の春にエリザベト音楽大学を卒業していて、在学中から一緒に音楽活動をするなどの交流があったようです。
サポートのバンドはピアノが友安優弥さん、ヴァイオリンが川本冴夏さん、ドラムが山口陵さんです。


-------------------- 楓子さんワンマンライブ『それでいいんだ』 --------------------



一番最後に歌った「スマイル」という曲だけ撮影がOKになったのでその時に写真をたくさん撮りました。
この写真は楓子さんが笑顔でピースサインをしていてまさに曲名の「スマイル」のようで良いなと思いました




コンサートはまず「第一幕」が行われ、バンドが登場するのは「第二幕」からです。
1曲目は曲名は記録する間がなかったですが歌の上手さとバックダンサーのダンスの切れが印象的でした。




2曲目は「君色」で、この時のトークでシンガー・ソングライターで生きていくと決めて7ヶ月経ったと語っていました。
これは大学卒業とともに職業をシンガー・ソングライターにしたということです。
かなり覚悟の要る決断だと思います。
そしていつかワンマンライブをするのが夢で、こんなに早く実現するとは思わなかったと言っていました。




会場にはフレグランスを漂わせて「香るライブ」にしていて、香を漂わせるのは外国のディズニーランドと同じとのことです。




3曲目からピアノ弾き語りが3つ続き、まず「あなたグラム」という曲でした。
私はピアノの弾き語りを生で聴くのは初めてのような気がします。
通常の歌唱とは違いまさに語っていると感じる歌い方でした。




4曲目は「母の日」で、「誕生日は産んでくれたお母さんをお祝いする日だと思っている」という歌詞が特に印象的で良いと思いました




「母の日」の後、久保田夏菜さんというフリーアナウンサーがゲストで登場しました。
急きょゲストとして招いたとのことで、この方はラジオの「FM廿日市」で「久保田夏菜とカンボジア」という番組をやっていて楓子さんがアシスタントをしているという縁があります。
私は久保田夏菜さんのことは初めて知りましたがトークがとても滑らかで上手いのが印象的で、帰ってから調べてみたらフリーアナウンサーとありそれで上手いのだなと思いました。




二人のトークの後に5曲目の「あなたのために」になりました。
この曲は高い音で歌っていて、高い音でありながら腹の底から出しているようなよく通る声だったのが印象的でした。




初めて聴いた楓子さんの歌声の、想像を超えた歌唱力の高さに驚かされました
抜群の声量でさらによく響く声でかなり上手いです




次のゲストの紹介を二人で一緒に行い、「ヤルキスト」さんという応援歌ミュージシャンの三人組が登場しました。
「ヤルキスト」さんは広島県を中心に活動している「ヤルキが出る応援歌ミュージシャン」で、「明日へ」というテンションの高い曲を歌っていました。
さらにヤルキストさんの人が作った曲がアルバム「それでいいんだ」に入っていて、「進め私の道」とのことです。
楓子さんとヤルキストさんで「進め私の道」を歌って第一幕が終わり休憩になりました。





第二幕からピアノ、ヴァイオリン、ドラムのバンドが登場しました。




1曲目は小田和正さんの「たしかなこと」のカヴァーで、しっとりした曲でした。
最初はピアノとヴォーカルだけで、やがてヴァイオリンとドラムが入り、その場面の時にヴォーカルは一度止まっていました。
再びヴォーカルが歌い始めると控えめにヴァイオリンとドラムが演奏し、主役のヴォーカルを引き立たせるように演奏しているのが分かりました。
ヴォーカルの声量の凄さにも改めて驚かされました。




2曲目はSuperflyさんの「輝く月のように」のカヴァーで、この曲はヴァイオリンのソロから始まりました。
また楓子さんはSuperflyさんを尊敬していると言っていました。




とてもよく通る声は尊敬していると言っていたSuperflyさんによく似た声質で、いずれSuperflyさんのようになるのではと予感させる歌声でした。




HIPPYさんという見た目もパフォーマンスもパワフルな広島出身のシンガー・ソングライターがゲストで登場しました。
「あなたと」というコブクロさん、絢香さんの曲を二人で歌っていました。
その後はHIPPYさんが「きんさいや」という曲を歌いました。
その時は観客も立ち上がって隣の人と肩を組んで一緒に歌おうと言い、最初は恥ずかしかったですがやがて肩を組んで一緒に歌いました。
そんなことがあるのはやはりヴォーカルを中心にしたコンサートならではだと思います。




「きんさいや」の後、バンドメンバーが一度下がりました。
トークで楓子さんがワンマンライブが終わったら脱け殻になるのではと心配だったと言っていました。
しかしもっと大きな場所に行きたいと思うようになったとも言っていて、今回の時点で何百人も聴きに来ていましたがいずれさらに大人数の前で歌う姿を見せてほしいです

3曲目は「散歩道」で、飼っていた犬が亡くなった実体験をもとに作った曲とのことで、歌いながら当時を思い出したようで最後のほうで泣いていました。
化粧が崩れていないかをチェックしにダッシュで舞台袖に戻って行ったのが面白かったです。
4曲目の「ナイスなフェイス」と5曲目の「それでいいんだ」を連続で歌ってラストになりました。

アンコールは1stアルバムの『Best Smile』から2曲歌い、再びバンドメンバーも登場しました。
1曲目が「マーメイド」、2曲目が「スマイル」で、「スマイル」だけ撮影がOKになりました。




写真はコンサート終了後のダンサー紹介です。




写真はコンサート終了後の全員集合での記念撮影です。
後列左から三人がヤルキストさんで、左から四人目がHIPPYさんです。
このように最後に出演者が全員登場して観客に写真を撮らせてくれるのはかなり良いサービスだと思います
さらに一番最後、楓子さんとバンドメンバーが観客を後ろにしての記念撮影になりました。




コンサートが終了し出演者が退場した直後の会場の様子です。




かなりの人が来ていて、後ろにビデオカメラもたくさん並んでいました。


楓子さんの生の歌声は今回初めて聴きましたが、とてもよく通る声でさらによく響いていたのが印象的でした。
声楽をやっていたのかも知れないと思い帰ってから調べてみたら大学時代にミュージカルをやっていたとあり、それで声の出し方を熟知しているのだと思いました。
そこに元々の声の良さが加わり、迫力のある声と綺麗な声が合体した素晴らしい歌声になっているのだと思います。
良いコンサートを聴かせて頂いて嬉しく思うとともに、ぜひさらに大活躍していってほしいと思いました


今までに書いた関連記事
「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」
「エリザベト音楽大学 大学祭」
「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」
「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」
「エリザベト音楽大学 院生アンサンブル「ライツェント・グランツ」」


※フォトギャラリー館を見る方はこちらをどうぞ。

※横浜別館はこちらをどうぞ。

※3号館はこちらをどうぞ。

「ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~」三上延

$
0
0


今回ご紹介するのは「ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~」(著:三上延)です。

-----内容-----
ある夫婦が営む古書店がある。
鎌倉の片隅にひっそりと佇む「ビブリア古書堂」。
その店主は古本屋のイメージに合わない、きれいな女性だ。
そしてその傍らには、女店主にそっくりな少女の姿があった――。
女店主は少女へ、静かに語り聞かせる。
一冊の古書から紐解かれる不思議な客人たちの話を。
古い本に詰まっている、絆と秘密の物語を。
人から人へと受け継がれる本の記憶。
その扉が今再び開かれる。

-----感想-----
「ビブリア古書堂の事件手帖」は第7巻で本編は完結しました。
ただ7巻のあとがきに番外編がもうしばらく続くとあったので楽しみにしていました。
その番外編がついに発売されたので読んでみました。

「プロローグ」
2018年の秋になり、篠川栞子と五浦大輔が結婚して7年経っていました。
二人には扉子(とびらこ)という6歳になる娘がいて、扉子は栞子にそっくりな外見をしていてさらに栞子と同じようによく本を読みます。
栞子は急ぐと少し足を引きずりますが杖なしで歩けるようになりました。

大輔は栞子の母親の智恵子がまとめようとしている大口の取り引きを手伝うために上海に発とうとしています。
二人は7年前、「ビブリア古書堂の事件手帖7 ~栞子さんと果てない舞台~」でのシェイクスピアの貴重な戯曲集であるファースト・フォリオの争奪戦をきっかけに洋古書の売買を智恵子から学ぶことになり、今は夫婦交替で海外にいる智恵子の手伝いをしています。

羽田空港に居る大輔から栞子に電話がかかってきて、大輔が大事にしている青い革のブックカバーがかかった本をどこかに置き忘れたので探してくれと頼まれます。
扉子は栞子と同じように本のことになると異様に勘が鋭く、栞子が本を探しているのに気づいて「なんのご本、捜しているの?」と聞いてきます。
扉子は栞子と違って表情が豊かで受け答えもはきはきしていてそこは妹の文香(あやか)に似ています。
ただし誰とでも親しくなる文香と違って扉子には幼稚園にも近所にも全く友達がおらず、他の子供達に関心を示さずに「わたし、本が友達だから」と言い栞子を心配させています。
また栞子も子供の頃は扉子と同じように友達も作らずにずっと本を読んでいたとあり、本好きな部分がとてもよく似たのだなと思います。

扉子という名前は様々なことに興味を持ち沢山の扉を開けて欲しいという願いを込めて付けられました。
扉子が「からたちの花」という本を手に取り同じ本を逗子に住む坂口しのぶの家で見たと言います。
栞子がその本はしのぶの夫の昌志が家族から贈られたものだと言うと扉子は詳しい話を聞きたいとせがみます。
しのぶはかつて「論理学入門」という本を取り返すために入院していた栞子を訪ねてきた女性で、しのぶと昌志には小学生になった息子がいて栞子達とは家族ぐるみの付き合いが続いています。
栞子は扉子も本を通じてなら人と関わることに興味を持ってくれるかも知れないと思い、昌志が家族から「からたちの花」を贈られた詳しい話を語り始めます。


「第一話 北原白秋 与田準一編『からたちの花 北原白秋動揺集』(新潮文庫)」
語り手は平尾由紀子という38歳の女性で、物語は2011年に戻ります。
由紀子の叔父が坂口昌志で、昌志は平尾家とは絶縁になっています。
由紀子の父の和晴が脳梗塞で倒れ、和晴の8歳下の異母弟の昌志がどこかからその話を聞いて電話をかけてきました。

昌志から和晴に見舞いの品が届き、返礼は不要とメッセージがありましたが和晴は子供が生まれたばかりの昌志に出産祝いを届けたいと言います。
和晴は祝い金とともに北原白秋の「からたちの花」も届けてほしいと言い、由紀子は本をビブリア古書堂に注文しました。

ビブリア古書堂で栞子は「からたちの花」には古い版もあることを伝え、この本の好きな年配の人なら慣れ親しんだ古い版を選ぶ気がするのに和晴はどうして新しい版を選んだのだろうと気にします。
また栞子の左手薬指には結婚指輪があり結婚したのが分かりました。
栞子は由紀子と話しているうちに本を渡す相手が昌志だと気づきます。
栞子と大輔が昌志と親しいことを知った由紀子は驚き、本を持って慌てて店を出て行きます。

昌志としのぶの住むアパートを訪れた由紀子は昌志が不在のためしばらくしのぶと話します。
嫌々アパートを訪れた由紀子でしたがしのぶと話すうちに荒れていた気持ちが収まっていきます。
そしてしのぶも自身と同じように子育てで大変な思いをしているのに気づきます。
しのぶから昌志は「からたちの花が咲いたよ」の歌が好きと聞き、由紀子は和晴が「からたちの花」を贈るのには意味があったのだと思います。
「からたちの花」を開いたしのぶが自身の知っている歌詞と違うと言い、由紀子もしのぶと同じでした。
二人とも同じところで歌詞を間違えていて由紀子はその理由に気づきます。
やがて和晴の狙いが明らかになります。

物語の最後、再び2018年の栞子と扉子の場面に戻ります。
扉子が今度はゲームの本に興味を持ち、栞子は自身が関わったゲームの本にまつわる話を始めます。
今作は2018年の栞子と扉子が話しながら過去にあった本にまつわる話をしていくのだなと思いました。


「第二話 『俺と母さんの思い出の本』」
第二話の始まりは2011年のクリスマスの頃の元町が舞台です。
栞子と大輔は入籍して一緒に住み始めて二ヶ月経ち、大輔が五浦から篠川になりました。
文香は大学受験を控えています。
「横浜の山手は日本有数の高級住宅街」とあり、とても上品な雰囲気と見てはいましたが日本有数とまでは思っていなかったのでそれほどまでとはと思い少し驚きました。

智恵子の大学時代の友人の磯原未喜からどこにあるのか分からない本を見つけ出して欲しいと頼まれて二人は山手に来ました。
二人が未喜の住む豪邸を訪ねると未喜は息子が持っているはずの本をどうしても見つけたいと言います。
息子の秀実は31歳の若さで亡くなり、生前秀実がゲームに関する何らかの本を「俺と母さんの思い出の本」と言っていました。
未喜は秀実に立派な人になってほしいと思い語学や絵画、ピアノなどの英才教育を施し、有名私大の法学部に進学もしますが、中学生くらいからアニメやマンガに没頭していてやがてプロのイラストレーターとして仕事を始めました。
亡くなる頃にはイラストの仕事だけでなくアニメやゲームのキャラクターデザインも手がけるようになっていてかなりの才能でしたが、未喜はそういったものの一切をオタク趣味と嫌悪しています。

未喜は秀実が言っていた本について秀実の妻なら何か知っているのではと言います。
栞子はゲームには全く詳しくないですが滝野ブックスの二代目店主、滝野蓮杖(れんじょう)の受け売りでゲームの攻略本などには詳しいです。
栞子は未喜の探している思い出の本が秀実の仕事や趣味を少しでも理解する助けになればと思って依頼を引き受けていて、この考えは良いと思いました。

二人がビブリア古書堂に戻ると文香と同じ高校の玉岡昴が店番をしていました。
以前宮沢賢治の「春と修羅」の貴重な初版本を巡る騒動で二人と知り合いお店にもよく出入りするようになり、予備校通いで時間がない文香の代わりに店番をしてくれています。
陳列している100百円均一本の入れ替えの描写があり、ずっと同じ本を並べておくとお客が飽きると本編で語られていました。
これはやったほうが良いのをこの小説で知りました。
ライトノベルを読んでいる昴に聞き秀実が多くの人に愛されている有名なクリエイターだと分かります。

栞子と大輔は大船駅の近くにあるマンションに秀実の妻のきららを訪ねます。
秀実の思い出の本は秀実が小学生の頃、未喜が買ってくれた唯一のゲーム関係の本だったということが分かります。

きららもアニメや漫画やゲームが好きで、二人のマンションには大量の本棚がありそれらの古書で溢れています。
きららが寝室にまで本棚がある話をした時、大輔が自身達の寝室は本棚が置いてあるどころではないのを思い浮かべながら「古書マニアの寝室に、本が置いてあるのは全然珍しくないです。俺のよく知ってる人なんか……」とからかっていたのが面白かったです。

岩本健太という秀実の友達のゲームのコレクターでライトノベル作家をしている人が二、三日前に来て秀実に貸していたゲームや雑誌を大量に持ち帰ったことが明らかになります。
その時に故意に秀実の思い出の本を持って行ったと栞子は考えます。

栞子と大輔は岩本の家に行き核心に迫ります。
岩本が秀実の思い出の本を持っていったのではと栞子が言うと岩本は激怒して声を荒げこたつの天板を叩きます。
「アンダスタンド・メイビー(上)」(著:島本理生)でも同じようなことをしていた人がいて、悪いことをする人は何かを叩いて相手を威圧したがるなと思います。
最後は驚きの展開になり、岩本がやったことは外道だと思いました。

この話では「ファイナルファンタジーⅤ」というゲームの「はるかなる故郷」という曲が秀実と未喜、さらに秀実ときららにとって重要な曲として登場します。
子供の頃に「ファイナルファンタジーⅤ」はプレイしましたがどんな曲だったかは忘れているのでこの話を読んで聴いてみたくなりました。


「第三話 佐々木丸美『雪の断章』(講談社)」
2011年8月の小菅奈緒と文香の話です。
二人とも高校三年生で、奈緒と文香は志田から佐々木丸美の「雪の断章」を貰っていました。
志田は奈緒に自身が「雪の断章」が好きで古書店で見かけるたびに買ってまだ読んでいない人にプレゼントしていると語った後すぐ、住みかにしていた橋の下から姿を消しました。
しかし一昨日奈緒の携帯に志田からメールが来て世話になった礼の挨拶をしたいと言い、奈緒は文香と一緒に一時間後に大船駅前で待ち合わせていて、二人はモスバーガーで時間が来るのを待っています。

奈緒だけ二冊目の「雪の断章」を貰っていたことが明らかになります。
さらに志田にはもう一人奈緒のようによく志田から本の話を聞いている「生徒」がいて、それらのことを奈緒は志田と会う前に文香に話します。

5月下旬のある日、奈緒が橋の下に行くと志田の小屋がなくなっていました。
そこに紺野裕太という橋の近くに住む年下の高校生が話しかけてきます。
裕太は志田から「クーラーボックスの中に奈緒へのお礼が入っている」という伝言を預かっていて、奈緒がクーラーボックスを開けると二冊目の「雪の断章」が置いてあり、見返しを開くと「アリガトウ」と書いてありました。
もう二度と会えないのは納得が行かない奈緒が志田を探すと言うと裕太も一緒に探すと言います。
奈緒は裕太のことが好きになり、話を聞き終えた文香が「初耳だよ!そんな男の子の話!どういうことだ!」と怒っていたのが面白かったです。
栞子も大輔もそれほど喜怒哀楽を表に出さない中ではっきりと表に出る文香の存在は物語を明るく楽しくしています。

裕太は志田とのことで奈緒に隠していることがありました。
奈緒と文香が志田と再会し、奈緒が志田に裕太のことを話すと驚きの展開になります。

「雪の断章」の見返しに書いてあった「アリガトウ」の言葉の謎が解けます。
隠していた全てを話した裕太に奈緒は「自分のことを話してくれて、どうもありがとう。嬉しかった」「今から、あたしの話を聞いて欲しい」と言います。
この場面が良くて、奈緒がかつて自身が志田にしたことを話して裕太と向き合おうとしているのが分かりました。


「第四話 内田百聞『王様の背中』(樂浪書院)」
半年以上前の真冬のある日、舞砂道具店の吉原喜市の息子の孝二が山田要助という愛書家の家を訪ねます。
山田要助は先月亡くなり、孝二は買い取れる古書がないかと訪ねてきました。
昔の古書店主は新聞の死亡広告を欠かさずチェックしていて、愛書家が亡くなったのを知ると面識がなくても「故人から蔵書の処分を頼まれている」と上がり込み強引に本を買い取っていったとあり、これは怖いと思いました。
人の死を掘り出し物を手に入れる好機と捉えているところに狂気を感じます。

孝二は要助の妻から話を聞き、お葬式が終わった辺りから古本屋が次々と来てほとんどの本を持って行ったことと、残っていたわずかな古書は同居している息子がビブリア古書堂に持って行ったと知ります。
孝二は15年前に父の喜市の運転手になり、大学を出て就職したものの会社が倒産したため舞砂道具店で修業することになりました。
シェイクスピアのファースト・フォリオを巡る戦いでビブリア古書堂に敗れてから喜市はすっかり衰え仕事でミスを連発するようになり、心筋梗塞で倒れてからは介護の身になりベッドでぶつぶつと何事かを罵る日々になっています。

孝二がビブリア古書堂の前を通りかかると店番をしていた文香が声をかけてきます。
文香は就職していてこの日は店番をしてくれていました。
孝二は山田家を出る時に転んで自身のコートを汚してしまい、要助の妻が貸してくれた息子も着るコートを着ていたために文香は先ほど古書を売りに来た要助の息子だと勘違いしていました。

孝二は扉子が読んでいた要助の息子が売った本に目を奪われます。
内田百聞の「王様の背中」で、特製本でかなりの値段がつきます。
孝二は要助の息子のふりをしたまま古書を売るのを止めて「王様の背中」を持ち去ることを考えます。

上手くいくかと思われましたが扉子に「王様の背中」の話の続きを教えてくれと言われて戸惑います。
やがて文香が違和感を持ち本当に要助の息子かと疑い孝二は焦ります。
それでも孝二は何とか「王様の背中」を持ち去り、親子二代に渡って高価な古書を手に入れるためなら犯罪も厭わないところに恐ろしさを感じました。
孝二は電車に乗って逃亡しようとしますが出掛け先から帰ってきた大輔も間一髪のところで同じ電車に乗り物語が緊迫します。

最後に栞子と扉子が探していた本の内容が明らかになります。
栞子が何としても扉子には見せたくないと思っていたのがよく分かる本でした。


久しぶりに「ビブリア古書堂の事件手帖」シリーズの小説を読むことができて嬉しかったです。
まさか一気に7年も経ち扉子という栞子と大輔の子供が登場するような展開になるとは思っていなかったので驚きました。
本編では語りきれなかった部分のみならず、今作の最後の話のように7年後もしくは7年近く経った頃の話もまだまだ書けるような気がします。
番外編はまだ続くのでどんな話が読めるのか楽しみにしています


※図書レビュー館(レビュー記事の作家ごとの一覧)を見る方はこちらをどうぞ。

※図書ランキングはこちらをどうぞ。

第9回 ハートフルコンサート

$
0
0


昨日は「エリザベト音楽大学同窓会 佐伯区支部」の皆さんによる「第9回 ハートフルコンサート」を聴きに行きました。
場所は何と教会です
広島県広島市にある「日本福音ルーテル広島教会」が舞台で、そのような場所でコンサートを聴くのは初めてだったのでドキドキしました。
そしてかなりの人数が聴きに来ていてこのコンサートの注目度の高さが分かりました
演奏プログラム順にご紹介していきます。


1.彼方の光(村松崇継(作詞 Robert Prizeman))



1~3曲目のヴォーカルアンサンブル(アンサンブルは少人数の歌唱団や演奏団いう意味)とピアノの編成は次のとおりです。
ソプラノ   西村朱美 畑谷紀子 山嵜由美
メゾソプラノ 正木美紀 吉田智子
アルト    中原茉裕実 横田美樹
ピアノ    東堂幸

7人は上が白のブラウス、下が黒のロングスカートという静謐な雰囲気で、素人目に見てもいかにも聖なる歌を歌う雰囲気が出ていました
今回のコンサートに向けてこの夏に結成したアンサンブルとのことです。
彼方の光は英語では「Far away(ファラウェイ)」で、私はふと2000年発売の浜崎あゆみの「Far away」の日本語での意味までは考えていなかったことを思い、そうか、彼方の光という意味なのかと思いました。
今放送しているドラマ「下町ロケット」でも流れている曲とのことです。
合唱を聴いてみて、とてもゆったりとして静謐な雰囲気の歌だと思いました


2.アヴェ・マリア(F.シューベルト)/アヴェ・マリア(P.マスカーニ)

最初の合唱がシューベルト、次がマスカーニのアヴェ・マリアでした。
やはりシューベルトの冒頭の「アーーーヴェーマリーーーアー」のところがとても印象的でした。
何度も聴いたことがあって馴染み深くもあり、神聖な気持ちにもなります
聴いているうちに一番高い声のソプラノと、それより低い声のメゾソプラノ、アルトのハーモニーがよく分かるようになっていきました。
高いほうの音に意識が向いている時、低いほうの音も気になってきて、低いほうの音に意識が向くと今度は高いほうの音も気になり、両方が共鳴して見事な響きでした


3.讃美歌 くすしき恵み(作詞 John Newton) 
合唱が始まるとすぐに「アメイジンググレイス」だと思いました。
「アメイジンググレイス」は2003年10月~2004年3月にフジテレビで放送された私が大好きだったドラマ「白い巨塔」のエンディングテーマ曲で、物凄く良い曲で毎週聴き入っていました。
ドラマが尋常ではなく凄まじい人間ドラマで毎週見終わる頃には毒気に当てられたような状態になり、エンディングで流れる「アメイジンググレイス」に心を洗われていました。

そんなこともあり、合唱の歌い出しを聴いて鳥肌が立ちました。
猛烈に聴き入り、まさに心が洗われるような歌声だと思いました

ネットを見てみたら「白い巨塔」のエンディングでも歌っていたヘイリーさんの「アメイジンググレイス」の動画がありました。
最近心が荒んでいるかも知れないと思う方はこれを聴くと浄化されるのではと思います。




4.愛の夢(F.リスト)/伝説曲 作品17(H.ヴィエニャフスキ)
ヴァイオリン 川本冴夏  ピアノ 児玉梨緒



最初の演奏がヴィエニャフスキの「伝説曲」、次がリストの「愛の夢」でした。
伝説曲は「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」でも演奏されていて、私がよく音楽を聴きに行くようになったのはそのコンサートからだったので印象深い曲です。




川本冴夏さん

この曲は相手の両親に「誰がお前なんかと結婚させるか!」と結婚を反対されていたH.ヴィエニャフスキが相手の両親の家に行き自身の生い立ちを「伝説曲」として聴かせたら「素晴らしい!ぜひ結婚してくれ!」と態度が激変して結婚を許されたという伝説があるとのことで、凄い逸話だなと思います。



席が後ろのほうだったためほとんど見えませんが児玉梨緒さん

この方は「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」でも演奏されていて、まだ二年生なのに大活躍されていて先が楽しみな人だと思います。

演奏はピアノで始まり、少し不穏な響きでした。
すぐにヴァイオリンも始まり、こちらは悲しい響きでした。
やがて弾き方が強くなりドラマチックな雰囲気になります。
ついにヴァイオリンが少し明るい雰囲気になります。
ヴァイオリンもピアノもとてもドラマチックになり盛り上がります
その後また悲しそうな雰囲気になりゆったりとした弾き方になります。
ヴァイオリンが悲しそうな弾き方のまま音階を高音からどんどん下げていき低音、低音からどんどん上げていき高音とする場面の音色がとても印象的でした。


「愛の夢」はヴァイオリンとピアノが同時に演奏して始まりました。
とてもゆったりなヴァイオリンと流れるようなピアノでした。
ヴァイオリンの独奏になり音の強弱の付け方がはっきりしていたのが印象的でした。
再びヴァイオリンとピアノが一緒に演奏し、とても綺麗なメロディで美しいという言葉がピッタリでした。
その後はヴァイオリン独奏での激しい演奏とヴァイオリンとピアノ一緒でのゆったりとした演奏があり、その差が印象的でした。


5.Suite Antique(古風な組曲、J.ラター)より
 Ⅰ.Prelude
 Ⅱ.Ostinato
 Ⅲ.Aria
 Ⅳ.Waltz
フルート 大部美和子  ピアノ 津田典子



演奏前の大部美和子さんの挨拶で、この曲はポピュラーな音色なので気楽に聴いてとありました。

「Ⅰ.Prelude」は崖の上から町を見下ろしている旅人のような音色のピアノとフルートで始まりました。
高い音が続き、少しもの悲しくもありました。




大部美和子さん

「Ⅱ.Ostinato」はピアノの軽快な演奏で始まりました。
フルートも軽快に続き、ピアノはタ、タ、タ、タ、フルートはピ、ピ、ピ、ピ、と短く音を出しているのが印象的でした。
草原をスキップしているような軽やかな演奏でした。
ピアノの独奏になり、さらにスキップの色合いの強い演奏になりました。
フルートも続き、こちらもさらにスキップしているようになり終始明るく軽やかな演奏でした




津田典子さん

「Ⅲ.Aria」はピアノの少しもの悲しい演奏で始まりました。
フルートも続き、こちらも少しもの悲しい音色でした。
そしてどちらももの悲しさの中に気高さも感じる音色でした。

「Ⅳ.Waltz」はピアノの軽やかな演奏で始まりフルートも軽やかに続きました。
とても陽気で明るい演奏でした
ピアノの独奏になり「タンタンタンッ、タタタタンッ」のメロディが印象的でした。
これにフルートが「ピ、ピ、ピ、ピピピピー」ととても高い音で続き、次に一段階音階を下げて「ピ、ピ、ピ、ピピピピー」と演奏する場面がありとても良かったです


~休憩~


6.弦楽のためのソナタ 第1番 ト長調(G.ロッシーニ)
 第1楽章 モデラート
 第2楽章 アンダンテ
 第3楽章 アレグロ
ヴァイオリンⅠ 白井朝香  ヴァイオリンⅡ 西原知加子  チェロ 西本綾子  コントラバス 山本香織



左から白井朝香さん、山本香織さん、西本綾子さん、西原知加子さん

演奏前の挨拶で白井朝香さんがヴァイオリン二つにチェロ、コントラバスは珍しい編成だと言っていました。
またヴァイオリン系の楽器は見た目が小さいほど高い音になり、大きいほど低い音になるので、ヴァイオリンが高音を担い、チェロは低めの音、コントラバスはとても低めの音を担います。

第1楽章はヴァイオリンで始まりすぐにチェロとコントラバスも続きました。
ヴァイオリンの「タラン、タラン、タラン、タラン」という演奏の後にチェロとコントラバスが続く場面が良かったです。
ヴァイオリンの演奏がとても優雅なのが印象的でした
ヴァイオリンⅡ(西原知加子さん)がどんどん音階を上げて行き、上げきると今度はヴァイオリンⅠ(白井朝香さん)が同じようにどんどん音階を上げて行く場面がありそれも印象的でした。
ヴァイオリンの優雅で高い音をチェロとコントラバスでしっかり支えていました。

第2楽章は全楽器でのゆったりとした演奏で始まりました。
コントラバスの低い音の演奏の後にヴァイオリンとチェロが演奏するのが何度か続きました。
やがてヴァイオリンがスキップするような軽やかな演奏を始めます。
さらにコントラバス、チェロ、ヴァイオリンの順にどんどん音を重ねていく場面があり音の厚みが増していく様子がとても良かったです

第3楽章は全楽器でのとても明るく優雅な演奏で始まりました。
ヴァイオリンがかなり目立っていて、終始優雅で晩餐会のような雰囲気の演奏でした。


7.オルガン協奏曲 第13番 ヘ長調 HWV295「カッコウとナイチンゲール」(G.F.ヘンデル)
 第1楽章 ラルゲット
 第2楽章 アレグロ
 第3楽章 アダージョ
 第4楽章 ラルゲット
 第5楽章 アレグロ
オルガン 吉田仁美
弦楽 アンサンブル セシリア
 ヴァイオリンⅠ 白井朝香  ヴァイオリンⅡ 川本冴夏  ヴィオラ 西原知加子  チェロ 西本綾子  コントラバス 山本香織



演奏者が配置につくところです。




左から吉田仁美さん、白井朝香さん、川本冴夏さん、西原知加子さん、西本綾子さん、山本香織さん

この曲は楽章ごとの空き時間が短く、どのタイミングで次の楽章に移ったのかを完全には把握できなかったです。
演奏前の挨拶で吉田仁美さんが「カッコウが鳴いているのが分かると思います」と言っていました。

演奏の始まりは陽気で、オルガンが演奏し他の全楽器が続くのが何度か繰返されました。
オルガンの演奏と同じ音を他の全楽器が出します。
やがてオルガンの演奏が「カッコー」と聴こえるようになりこれがカッコウだと分かりました。
本当にカッコウが鳴いているように聴こえるのが面白かったです

オルガンの独奏になり「カッコー、カッコー」が続きます。
他の全楽器も演奏するようになり、オルガンと他の全楽器との共鳴がとても良かったです

オルガンはピアノとは全く響きが違いました。
腹の底から出ているような重みのある音でさらに神聖な響きもあり、教会のミサが思い浮かびオルガンの音は教会にピッタリだというのがよく分かりました。

楽章が変わったと分かった場面があり、ヴァイオリン達が少しもの悲しい演奏を始めました。
オルガンの独奏になりこちらは神聖な演奏をしていました。
オルガンと同じ音を他の全楽器が出し、オルガンの「ピーピロリロー」というメロディに他の全楽器も続く場面が特に印象的でした。

もう一つ楽章が変わったと分かった場面があり一気に演奏が明るく陽気になりました。
そして明るさの中に少し寂しさも感じ、この楽章が最後の楽章でした。




最後は全員揃っての挨拶になりました。




そして「ふるさと」の合唱になり観客も一緒に歌おうとなりました。
どんな歌だったかと思いましたが、歌い出しの「うーさーぎーおーーいし」ですぐに分かりました。
観客の中に物凄く上手い女性がいて驚きました。
声楽をやっていたのではと思われ、そのまま前に出ても歌えそうな勢いでした。
これも心が洗われるような合唱でとても澄んだ気持ちになりました




「ふるさと」の合唱が終わり拍手の中で合唱団、合奏団が退場していきます


ハートフルコンサート、神がかった良い合唱と演奏でした。
合唱団と合奏団が退場していった時とても澄んだ気持ちになっていたのが印象的でした。
引き込まれる演奏、草原でスキップしたくなる演奏、心が洗われる合唱など様々な音楽を聴けて良かったです
まさに心が温まる素敵なコンサートでした


今までに書いた関連記事
「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT」
「エリザベト音楽大学 大学祭」
「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」
「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」
「エリザベト音楽大学 院生アンサンブル「ライツェント・グランツ」」
「楓子さんワンマンライブ『それでいいんだ』」

生み出す苦しみ

$
0
0
10月16日に「アンダスタンド・メイビー(下)」(著:島本理生)の感想記事を書いてから1ヶ月と1週間、次の小説の感想記事を書けずにいました。
「最近音楽を求めていた理由」の記事に書いたように、作品が持つ凄まじい毒気に当てられて気持ちがぐったりとし、しばらく小説を読む気にならず次の小説を読み始めるまでに時間がかかりました。
さらに読み始めてからも順調には読めずとてもゆっくりと読み、感想記事も書き始めるのに時間がかかりました。
やっと「ビブリア古書堂の事件手帖 ~扉子と不思議な客人たち~」(著:三上延)という感想記事が書けましたが、一つの感想記事を生み出すのがこんなに大変とはと思いました。

これがあるから島本理生さんの作品は恐ろしいなと思います。
しかし内容が恐ろしそうで最初は読むのを避けていてもやがては手に取って読ませるのは島本理生さんの作品の凄さだと思います。

1ヶ月と1週間の間、絵本「まっくろくま ポカさんの春」や大河ドラマ「毛利元就」の感想記事なら書くことができました。
しかしどうしても小説の感想記事だけが書くことができませんでした。
ブログに限らず、誰しも何かを生み出そうとする時に苦戦することがあると思います。

最近は活発に音楽を聴いているのでブログの記事も「音楽日和」のようになっていますが、私のブログ名は「読書日和」です。
私にとって小説の感想記事はブログの屋台骨を担う筆頭格の存在で、それが不調なのはやはり辛いです。
久しぶりに感想記事を書くことができてホッとしました。

私は以前大河ドラマ「毛利元就」をダイジェストのごとく次々と見ていた時期があり、それが現在の、1話ごとにしっかり見て感想記事を書くことにつながっています。
なので島本理生さんの「アンダスタンド・メイビー」を読んでいた時期から現在まで次々と音楽を聴いている経験もいずれ何かにつながるのではという気がしています。
「アンダスタンド・メイビー」を読んだことによって苦しみはしましたが、そのおかげで久しぶりに音楽の生演奏や生合唱に触れ合うことになり改めてその良さを感じたので、この作品を読んで良かったのかも知れないと思いました。

エリザベト音楽大学 創立70周年記念演奏会

$
0
0


11月22日、広島県広島市のエリザベト音楽大学セシリアホールに、「エリザベト音楽大学創立70周年コンサートシリーズ 創立70周年記念演奏会」を聴きに行ってきました。
なんと入場無料で、エリザベト音楽大学の教員(それぞれの音楽分野の達人)の方々が多数出演して演奏や歌唱をするとあったので興味を持ちました。
創立70周年はかなりの歴史だと思います。
冒頭の写真は全プログラム終了後の挨拶の時に撮影しました。




セシリアホール全体写真です。
「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」の時と同じホールです。




開演前の準備の様子です。
ピアノが二台あるのは初めて見て興味深かったです。




観客席の様子です。
平日でしたがエリザベト音楽大学の学生のみならず一般の人もたくさん来ていました。


演奏プログラム順にご紹介していきます。


1.ヨハネ修道会の騎士の荘重な入場(R.シュトラウス)

トランペット 岡本侑子 新保圭 早瀬晶望 藤原心 小山祐貴 佐藤基成 清水佑一 福田明惟
ホルン 佐々木茉奈
トロンボーン 猪口有希 重本紫乃 山本朝子
テューバ 小林咲希 玉井菜々子
オルガン 菅原菜穂子

演奏はホルン、トロンボーンで始まっていました。
荘厳な響きで優雅でもありました

オルガンの独奏になり、教会のミサのような荘厳さがありました。
やがてホルン、トランペットなどの管楽器も一斉に吹き始めました。
トランペットの清水佑一さんは「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」でも演奏されていました。
またホルンの佐々木茉奈さんは「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」でも演奏されていました。


1曲目の後、学長の挨拶がありました。
ロビー館にエリザベト音楽大学の歴史や創設者のエルネスト・ゴーセンス神父のこと、海外に研修に行った学生の感想文などの展示をしたのでぜひ見てと紹介をしていました。
また「根幹を保ちつつ、刷新することも忘れてはならない」という言葉が印象的でした。
伝統を大事にしながらも時代の流れに合わせて変えていくのも必要ということだと思います。


2.主よ、人の望みの喜びを(ピアノ2台8手)(J.S.バッハ)

ピアノ 柴田美穂 垣内敦 喜多宏丞 志鷹美紗

左のピアノで柴田美穂さんの独奏で始まりました。
次に2人目の垣内敦さんが入場してきて右のピアノで演奏を始めました。
次に3人目の志鷹美紗さんが入場してきて左のピアノで一緒に演奏を始めました。
最後に4人目の喜多宏丞さんが入場してきて右のピアノで一緒に演奏を始めました。
こんな演奏の仕方は初めて見たのでとても興味深かったです


3.フィンランディア(ピアノ2台8手)(J.シベリウス)

ピアノ 柴田美穂 垣内敦 喜多宏丞 志鷹美紗

配置が変わり、志鷹美紗さんが右のピアノに行き、喜多宏丞さんが左のピアノに行きました。
冒頭は不穏な音色の弾き方になり、低めの音を上手く使っていると思いました。
また私の席からはピアノの弾き方がよく見えました。
物凄い早さで指を動かしている場面がありました

演奏のスピードが早くなります。
その後はゆっくりになり、この頃には高音をたくさん使うようになっていました。
メロディーも穏やかで綺麗でした。
また志鷹美紗さん(冒頭の写真右から7人目の水色のドレスの人)は演奏がかなりダイナミックだったのが印象的でした。


4.七重奏曲 作品75(C.サン=サーンス)

ヴァイオリン 甲斐摩耶 青山朋永
ヴィオラ 藤井雅枝
チェロ 森純子
コントラバス 徳原正法
トランペット 山城宏樹
ピアノ 山城育子

ヴァイオリンの甲斐摩耶さんが指揮を執り演奏前の楽器の音鳴らし(音色を確かめるためのもの)をしていました。
甲斐摩耶さんとヴィオラの藤井雅枝さんは「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」でも演奏されていたのを覚えています。

第一楽章
トランペットの演奏の後にヴァイオリン、ヴィオラなどが演奏したり、ピアノ→トランペット→ヴァイオリンの順番で演奏する場面などがありました。
トランペットの「タンタタン」の音にヴァイオリン、ヴィオラなどが一斉に弓を短く振り、切るような音を出していたのが印象的でした。
最後のほうは雄大な演奏になりました。

第二楽章
出だしは陽気な感じで、やがてゆったりした演奏になりました。
ここでも切るような演奏がありました。
第一楽章も第二楽章も一番音色が派手なヴァイオリンはそれほど目立たずに全体で魅せる演奏になっていました。

第三楽章
トランペットとピアノで始まりました。
ピアノの独奏になり、そこにチェロが続き、次にヴィオラ、その次にヴァイオリンが続き、同じメロディを演奏しながらどんどん音が高くなっていったのが印象的でした。
チェロ、ヴィオラ、ヴァイオリンはいずれもヴァイオリン属の楽器で、楽器が出せる音は高い順にヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとなります。
やがて気高さと少し悲しさのある演奏になりました。
そして悲しい響きの演奏になり、最後は全員でピッチカート(指だけでポロンポロンと弦を鳴らすこと)をして終わりました。

第四楽章
とても楽しそうな始まりでした。
ピアノが高音、低音、高音の順で音階を上下させた演奏をして目立っていました。
トランペットの後にヴァイオリン達が切るような演奏をしていました。
ヴァイオリンはかなり高い音があり目立っていました。
最後は晩餐会のような楽しい雰囲気の演奏になって終わり、トランペットがとてもよく響いていました。


5.行け、我が想いよ オペラ《ナブッコ》より(G.ヴェルディ)

合唱 エリザベト音楽大学声楽専攻生
指揮 折河宏治
ピアノ 久都内美嵯子

声楽勢は女子が上が白、下が黒の静謐な衣装でこれは翌日に聴きに行った「第9回 ハートフルコンサート」での声楽勢の衣装と同じ雰囲気でした。
男子はタキシード姿でした。

ピアノの独奏で始まり、すぐに合唱が始まりました。
途中でソプラノが目立ち、迫力がありました。
声楽専攻の人が大勢揃っての合唱はこの時初めて聴いたと思います。
とてもよく響く歌声に驚きました。
また、「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」で演奏を聴いたことがある廣川由香子さんが登場してピアノ演奏者の久都内美嵯子さんの横に控え楽譜をめくっていました。


6.乾杯の歌 オペラ《椿姫》より(G.ヴェルディ)

ソプラノ 羽山弘子
テノール 下岡輝永
合唱 エリザベト音楽大学声楽専攻生
指揮 折河宏治
ピアノ 元迫洋

印象的なピンクのドレスの人が登場し、ソプラノの羽山弘子さんでした。
先程ピアノ演奏をしていた久都内美嵯子さんがピアノ演奏者の元迫洋さんの横に控え楽譜めくりをしていました。
まずテノールの下岡輝永さんが歌い、かなりよく響いていました。
次にバックの声楽専攻生達が一斉に歌います。
次にソプラノの羽山弘子さんが歌い、かなり高い声でこちらも腹の底から声が出てよく響いていました。
マイクも使っていないのにどうやってこんなに大きくて綺麗な声を出せるのだろうと思いました。
最後は下岡輝永さんと羽山弘子さんが一緒に歌いバックの声楽専攻生達も歌い、音の迫力が凄かったです


7.「あなたの声に心は開く オペラ《サムソンとデリラ》より(C.サン=サーンス)」

メゾソプラノ 藤井美雪
ピアノ 志鷹美紗

メゾソプラノの藤井美雪さんは赤いドレスがきらきら光っているのが遠くからでも分かり印象的でした。
メゾソプラノはソプラノとアルトの中間の音域のことで、聴いていてソプラノよりはやや低い音なのが分かりました。

ピアノはスピードがありさらに強弱もありました。
そして片方の手は物凄く速く弾き、もう片方の手はそれよりもゆっくりと弾いていて、それぞれの手で別の弾き方をするのは大変だと思います。
また途中でゆっくりゆったりな演奏にもなりました。


8.「シャンパンの歌 オペレッタ《こうもり》より(J.シュトラウス2世)」

ソプラノ 桂政子 林裕美子 羽山弘子 小林良子
テノール 下岡輝永
バリトン・指揮 折河宏治
合唱 エリザベト音楽大学声楽専攻生
ピアノ 廣川由香子

廣川由香子さんが今度はピアノ演奏で登場し、久都内美嵯子さんが楽譜をめくっていました。
冒頭はピアノで始まり速い演奏でした。

すぐにソプラノの人一人での歌唱になり、「杯を上げよ」「乾杯」「乾杯乾杯声を合わせ」といった歌詞と楽しそうな歌い方が印象的でした
ソプラノの人が次々と歌っていき、歌い終わるとテノールの下岡輝永さん、バリトン(テノールとバスの中間の音域)の折河宏治さんも歌いました。
同じメロディの歌を交代で歌っていました。
「さかーづきーをあげよっ、あげよっ、あげよっ」が独特なリズミカルさがありかなり印象的でした。
帰り際、近くの席でそのメロディを歌っている女性がいて面白かったです。

最後がこの歌で良かったと思いました。
陽気な気持ちになって聞き終えることができる良い演奏会でした


入場無料にしてこの豪華な演奏、歌唱は凄いと思いました。
エリザベト音楽大学には今年の5月に偶然「大学祭」に遭遇したのがきっかけで興味を持ちました。
その後大学の演奏会や大学卒業者の演奏会などを聴きすっかりエリザベト音楽大学関係者の音楽のファンになりました。
ぜひこれからもたくさん演奏会をして街を音楽で彩っていってほしいです


今までに書いた関連記事
「一楽章f未完成 FLUTE VIOLIN CONCERT(エリザベト音楽大学卒業生の佐田晴菜さんと川本冴夏さんのコンサート)」
「エリザベト音楽大学 大学祭」
「エリザベト音楽大学 Autumn Concert」
「エリザベト音楽大学 第77回定期演奏会」
「エリザベト音楽大学 院生アンサンブル「ライツェント・グランツ」」
「楓子さんワンマンライブ『それでいいんだ』」
「第9回 ハートフルコンサート」
Viewing all 1166 articles
Browse latest View live